私は今まで100以上もの異世界ものを読んできましたが、そんな私でも新鮮な気持ちで読める素晴らしい作品でした。人以外の生物が死に絶え人に仇なす機械種レッドオーダーが徘徊する世界。人々は白き鐘のもと、人類に味方するブルーオーダーと共に赤の帝国と絶えず生存圏を争っています。世界観も独特で、400万字超えてなお絶えず面白いです。タグに「ヒロイン不在」とありますがヒロインは存在します。ただ主人公が彼女らと結ばれる選択をしないだけです。それはなぜか?『大いなる力には大いなる責任が伴う』。闘神と仙術は非常に強大な力です。主人公がその力で誰かを救うたび、大きな災厄が降りかかるほどに。そんな絶望の中でも、未来視などを駆使してヒロイン候補や恩人たちを幸せにしようとする主人公の行動は涙なしでは語れません。
主人公は確かに俗物ではありますが、温室育ちの日本人がアポカリプス世界に放り出されて、まともな英雄ムーブできる奴の方がおかしいと思います。
そう、これはただの一般人と機械種ラビット(笑)による贖罪と救済の物語である!