星の輝きの記録 Vol.7
☆アンナトラ
学名:Cancer
出身地:ゴコクちほー
かに座のフレンズ。
ゴコクの浜辺にて、ソウジュと奇跡的な再会を果たす。
一人称は『あたし』。
蟹の甲殻を思わせる紅い甲冑のような服を身に纏い、赤いショートの髪と黄色い瞳を持っている。
ゴコクの森の中の小屋にシェラと一緒に暮らしており、平和な日常を過ごしていた。砕けた口調と強気な態度が目立つがとても面倒見がよく、ルーズな性格のシェラの世話は専ら彼女がしている。
喧嘩が得意で並大抵のセルリアンは拳一発で倒せる。
『女王』との戦いにおいても、ソウジュやクオと共に肩を並べて火花を散らした。
★『鎧袖一触』
この言葉はナトラが持つ能力というよりも、彼女が持つ力に対する評価といえる。
強いて能力らしい事柄を挙げるとするならば、けものプラズムを凝縮することによって生成できる巨大な鋏が存在する。
この鋏にサンドスターの力を込めて放たれる斬撃はセルリアンの防御力を完全に無視し、薄い紙を裁断するかのように彼らを真っ二つにすることができる。
さしもの『女王』も、ナトラのこの攻撃には大きな注意を払っていた。
―――踏み潰されさえしなければ、どんな攻撃にだって耐えられる。
☆シェラ
学名:Aries
出身地:ゴコクちほー
おひつじ座のフレンズ。
ソウジュと運命的に再会できたことを喜び、彼に対して執着心を見せるようになった。
一人称は『ボク』。
腰の辺りまで伸びたボリューム満点の白髪と黒い角が特徴的。
ソウジュがクオと出会う前の昔、フレンズとして誕生する前のふたご座の宝石を拾い帰り、生まれ落ちた彼に『ストール』という名前を付けてしばらく一緒に過ごしていた。
後述する能力を用いて彼女が手にすることができる『宝物』への執着がとても強く、それらと同じ出自を持つ『ソウジュ』に対しても同様の執着心を持っていた。
彼が既に『ストール』ではないと理解しつつも、より近くで暮らすためにゴコクからホッカイに引っ越すことを決心したらしい。
―――だってボクの『宝物』だから。当たり前だよね?
★『白羊の夢』
不定期に降って来る直感に従うことによって、『宝物』を見つけることが出来るシェラの能力。
食べ物、役に立つ道具、アクセサリーに謎の物体など、発見できる『宝物』の種類は多岐に渡るが、どんな場合でもシェラがその時欲しているもの、もしくは客観的に見てその時のシェラに必要なものが彼女の手に渡ることになる。
劇中ではこの力によってほ座の石板を発見するに至った。
シェラもこの直感に従って出会うことのできる『宝物』が彼女にとって大切なものであることを理解していて、その観念によって実態以上に『宝物』を重視する傾向にある。
それら『宝物』の中でもフレンズという特別な形態を持つ『ソウジュ』に対しては、自分自身の存在とほとんど等価といって構わない程の価値を感じている。
かつての仕方ない離別によって彼女は深い悲しみを覚えていたが、心を守るための防衛機制によってそれを直接認識することはソウジュと再会するまで無かった。
本当の気持ちを認識した今、シェラに一切の悩みは無い。
―――――――――
★『水落散る天(あめ)』――同調:
―――溢れんばかりの『始まり』で大地を満たして。
くじら座の輝きと同調した姿。
ゆったりとした大きな外套を身に纏い、中には首元の襟から膝先の裾まで長い縦の線が入った白い服を着ている。
海水を操ることが出来ることが特徴。
大波にしたり雨を降らせたりとその形態も自由に変化させることができ、ソウジュの望むままに敵を地上から洗い流すことが出来る。
ただし、操作する水の質量に比例して消費するけものプラズムの量が増大するため、エネルギーの管理には注意が必要となる。
地上ではなく海の中で活動すれば海中の敵に不可視の攻撃を仕掛けることもできるが、なにぶんソウジュにその経験がないため使いこなすには時間が掛かるかもしれない。
★『バルバトスの放縦』――同調:
―――この風向きを変えて、光を目指そう。
帆座の輝きと同調して得た力。
大気の流れを自由自在に操ることができ、こうして船の行先は船長の思うがままとなる。
アルゴ座を構成する星座の1つ。
★『オロバスの復活』――同調:
―――たとえ死しても、怨念は消えぬ。
竜骨座の輝きと同調して得た力。
地中から骨を生み出すことができ、敵を攻撃したり足場や壁にしたりと多くの用途に使える。
驚いたことに、あの船の大部分は骨で構成されているらしい。
アルゴ座を構成する星座の1つ。
★『フラウロスの献身』――同調:
―――目に見えなくたって、礎として。
艫座の輝きと同調して得た力。
目立った特異性を持たないが、その代わりにソウジュに高い耐久性と潤沢なエネルギーを与える。
船尾を成すその力で全体の安定性を高め、4つ同時の『共鳴』が崩れないように働きかける縁の下の力持ち。
アルゴ座を構成する星座の1つ。
★『パイモンの導光』――同調:
―――大丈夫、行先は君が教えてくれる。
羅針盤座の輝きと同調して得た力。
外部ではなくソウジュの心の内に、無意識の啓示を与えることができる。
彼が知っているかどうかに関わらず『行きたい』と望んだ土地への行先を教えてくれる他、漠然とした目標を達成するための明確な目的をビジョンとして脳裏に焼き付けることもできる。
アルゴ座を構成する星座の1つ。
★『バティンの異夢』――共鳴:
―――望んだもの。望まれたもの。
帆座、竜骨座、艫座、羅針盤座の4つの輝きを束ね、完成させたアルゴ座の力。
上記4つの星座の権能を安定して行使できることに加えて、世界の何処へでも旅をすることができる”転移”の能力を持つ。
この”転移”は実際に無限の移動距離を持ち、能力を発動するだけのけものプラズムを用意できればどんな場所でも一瞬で移動することが可能となる。たとえ彼が具体的に位置を知らずとも上述した羅針盤座の力で問題なく”転移”可能だ。
また短い距離の移動を連続して行うことにより、短い間合いの戦闘において敵を攪乱しながら的確に弱点を突くような戦い方をすることができる。
物体の”転移”が点と点を結ぶだけの移動だとすれば、ポータルを生成してトンネルを潜るような”転移”を行うこともできる。これによって複数の物体を簡単に運んだり、或いは敵の飛び道具を一歩も動くことなく回避して逆にその敵にぶつけたりすることさえ容易い。
かつて『女王』がキョウシュウに入るために求めた力であり、ストールが身を賭して世界から消し去った力である。
『女王』は失われたこの力を取り戻すためにジャパリパークを巡り、同時に別の手段による”転移”の実現をも目指していたのだが……。
彼女の執着と、僅かな幻の輝きにより……終に望みは成された。
だがそれで終わりではなく、果たすべき最後の目的が在る。
完全を。
永遠を。
本物を。
星に願えば、きっと応えてくれる―――
―――――――――
※少しばかりの追記
次章、『拾の章』の投稿までには少し時間を頂きます。
ごゆるりとお待ちください。
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