『幻の輝きの記録 第二頁』

★『紅陽落空』――同調:ほうおうPhoenix



 ―――太陽だって、墜としてみせよう。



 ほうおう座の輝きと同調した姿。

 炎のように赤く、羽根のように軽い鎧を全身に着込んでいる。


 火の粉を舞わせながら優雅に空を飛び、この姿のソウジュは敵を焼き尽くす。


 他には、全身に炎を纏って突進したり。

 或いは太陽のような火の玉を作り出して地上に落としたり。

 シンプルながら炎の扱いにおいて右に出る者の居ない形態。


 闘志すらも燃やすため、ソウジュの性格が攻撃的になってしまうのが難点か。




★『蒼氷花鱗』――同調:きりんCamelopardalis



 可憐に花弁を散らしましょう―――。



 きりん座の輝きと同調した姿。

 氷のように透き通った水色の、中華風の服装を身に着けている。


 この姿では氷を自在に操り、本来では物理的に不可能な形をとらせることも可能である。植物の蔦や花を模すことで外敵を拘束する強力な罠を、空から塊を降らせることで敵を殲滅する氷の雨を生み出すことのできる、応用の幅が広い能力だ。


 本来、きりん座の『きりん』と言えば御馴染み、あの首の長い動物のことだ。

 しかしソウジュのイメージが影響したのか、神獣の麒麟がモチーフになっている。


 彼の想像力次第で、星の輝きは違った答えを返すのだろうか。




★『翠双毒牙』――同調:へびSerpens



 最も身体を蝕むのは―――心を殺す毒だ。



 へび座の輝きと同調した姿。

 緑色のフードを被り、迷彩柄の軽装で影を動き回る姿は暗殺者のようだ。


 牙のような形の双剣を装備している。

 この双剣の刃には強力な神経毒が塗られていて、この武器による攻撃を受けた相手を麻痺させる特性を持つ。


 機動力を奪う毒と、目にも止まらぬ連撃。


 本気になった狩人には一滴ほどの容赦もない。




★『蛇杖の幻想曲』――同調:へびつかいOphiuchus



 ―――時さえ戻して治せたら、どれほど良かったことか。



 へびつかい座の輝きと同調した姿。

 黄道上に属する星座の力を得た特別な形態。


 目立つ服装はくすんだ色の白衣。

 髪の毛が伸び、毛先に緑色のグラデーションが掛かっている。

 蛇の巻き付いた木製の杖を持ち、武器とする。


 能力はアスとほぼ同一。

 非常に高い治癒能力を持つ。


 また応用して、治癒の代わりに対象の身体能力を向上させることもできる。


 へびつかい座の宝石の中にある輝きがあまりにも強いため、一度目の同調では全ての力を扱い切れていなかった。


 また、ソウジュはふたご座のフレンズである。

 黄道上に属する星座同士で強すぎる力が干渉しあい、完璧なパフォーマンスは発揮しづらいことだろう。


 彼が持つふたご座の能力も、実はまだ不完全なのである。

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