防犯カメラの映像5
その後、黄色い服の女性以外は常連のお客さんという店長の証言を元に、近所の高校などから捜査を進める事になった。
「それにしても、学生さんは、わりと分かりやすいと思いますけど、主婦は調べにくいですよね」
と、店長が余計な心配をしてくれたが、池照が直ぐに返した。
「いえ、そうでもないですよ」
「え?なぜです?」
「コンビニですから近所に住んでる可能性が高いですし、もしそうでないなら車で来ているはずです」
「まあ、そうですね、どこかに行く通り道とかでしょうから」
「それなら外の防犯カメラに車が写ってるはずですよね?」
「あーなるほど!さすが刑事さん!」
「いえ、これくらいは当然ですよ」
池照は誉められて少し照れたが、如鏡を思い出してすぐに真顔に戻った。
本当にこれくらいは当然だよな。
「刑事!何してるんや?おいてくでぇ?」
岩井がドアから顔だけだしてコテコテの関西弁でそう言った。
「はい、今行きます。じゃあ店長、これしばらくお借りしますね」
防犯カメラの映像の入ったSDカードをつまんで軽く会釈した。
「ええ、もちろんどうぞ。業者の方も警察のかたに渡したと言えば文句は言わないでしょうから」
山田はそう言って笑顔を作った。
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