防犯カメラの映像2
早速巻き戻して見てみると、確かにガイシャの前に黄色い服の女性が入っていってるのが写っていた。
どうも慌てている様子で、頭を押さえながら小走りで入って行くのが写っていた。
「頭が痛いんですかね?」
「さあ、これだけじゃわからんなぁ。せやけどこの黄色い女の前にはしばらく人の出入りはなかったみたいやな」
「この、黄色い服の女性だけは常連のお客さんじゃないと思うんですよ」
コンコン
そう店長が言い終えたタイミングでノックの音がした。
「はーい、空いてますよー」
岩井が呑気に応答した。
「失礼します、だいたい終わったので報告に伺いました」
池照は服装と顔をみて鑑識の誰かだと言うことまではわかったが、名前が出てこなかった。
「お疲れさん、なんか変わったことあった?」
「えーと、遺体は司法解剖に回しましたので、詳しいことは後程、あと便器の陰にこんなものが」
鑑識の男はビニールを目の前に掲げて見せた。
「ん?ネイル.......か?」
「ですね」
袋の中には今時っぽい模様のネイルが1つだけ入っていた。
「犯人が落としたんですかね?」
「だとありがたいんやけどね…。いやいや、まだ他殺と決まった訳じゃないんやから」
そういうと、岩井は神妙にネイルを観察した。
それにしても.......。
関西出身でもないのに、お笑い好きってだけで良く関西弁喋る勇気あるなぁ.......と、池照は思った。
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