防犯カメラの映像

池照と岩井、山田の三人は山田のパソコンの前で防犯カメラから抜いたSDカードの映像を見ていた。


18:01被害者の男性がトイレに入っていく様子が映し出された。


18:02赤い服のショートヘアーの女性が入っていった。


18:05赤い服の女性は出てきた。


18:07小学生くらいの女の子が入っていった。


18:08黄色い服のロングの髪の女性が出てきた。


18:09女子高生が入っていった。


18:12小学生が出てきた。


18:14紫色の服のおばさんが入っていった。


18:17紫のおばさんが出てきた。


18:19女子高生がでてきた。


18:20紫のおばさんが入って行った。


18:21 丸刈りの男子高校生が入って行った。


18:25紫のおばさんが出てきた。


18:27に男子校生が中の様子がおかしいと言ってきた。


店長が専用のドアを開ける道具を持ってきて発見された。


じっと画面を見ていた岩井はどうだ?


という目配せを池照に送った。


池照は頭をふって言った。


「これだけではなんとも言えませんね、それぞれの容疑者.......というか、関係者から話を聞かないと」


一応、自殺の線もあるので池照は言い直した。


「だな」


岩井は短く答えた。


「あと、黄色い服の女性が入ったところまで巻き戻してみる必要がありそうだ」


確かに被害者以外は出入りが確認できているが、黄色い服の女性は出たところしか写ってなかった。


「でも容疑者の可能性は低くないですか?」


池照は言った。


「なんでや?」


「だってガイシャの前に入ってるんですよ」


「まあ、普通はそうやろうけど、衝動的にって事もあるやろ?」


「衝動的?」


「だから、ばったり出くわして衝動的にやってしまった.......とか?」


「なるほど」


池照は如鏡の言っていた、衝動的な現場という言葉を思い出して納得した。

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