僕の部屋なのですよ?

 暖かい部屋。

 住み慣れた一人の空間。


 今は招かざる客が一人。

 僕の買って来たパンとスープを

 泣きながら食べている。


 僕はカナコに言葉をかける

 タイミングを見失ったまま、

 ただカレーパンをもぐもぐ頬張り

 カナコをチラリちらちらと

 見ていた。


 僕の部屋なのですよ?

 カナコさん、あなた

 馴染みすぎです。


 それにしても

 何があったのでしょうか?


「……ひぃっく……私っ……うっ……離婚した……ふぇん……苺サンド美味しいね」

「はあぁっ?! 結婚してたの?」


 カナコはその日から

 僕の部屋に居着いた。



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