二日目「ブタとおそうじ」

僕が部屋の前でまっていた。するとオオミミギツネがやってくる。


「あ、キュルル君おはよう!」

「あ、うんオオミミギツネさん!おはよう!」

「じゃあキュルル君、今日はブタさんの手伝いをお願いね!」

「うん!」


そういうとブタが現れる。ブタはピンク色のメイド服のようなものを着ている。


「キュルルさんお願いしますね!」

「お願いします!」


ブタはそうそうに挨拶を済ませると、目的の場所に向かった。僕はブタさんについていく。


「じゃあ部屋の掃除から始めましょうか」

「600…601…602…603…あ、ここです。603号室です」

「ここって…」

「ここはリョコウバトさんのお部屋です!」

「うん」


僕はリョコウバトの部屋の前の廊下で手順の確認をしておく。まずお客様にご挨拶して許可を貰う。許可がもらえたら掃除する。いなかったら他の誰もいない部屋をする。





「すみませーん!」

「……あ、ブタさん!どうも!こんにちは!なんでしょう?」


リョコウバトが出てきた。


「はい!こんにちは!あの朝のご挨拶とお掃除にきました!」


ブタは丁重に要件を述べる。


「あ、こんにちは!」

「え!?」


僕があいさつをするとリョコウバトさんは出会った時みたいに驚いて綺麗な瞳を丸くした。


「リョコウバトさんだよね?オオミミギツネさんから名前を聞いてたんだ。ホテルのお手伝いしてるんだけど入っていいかな?」

「そうなんですか…」


キュルルのテンションとは対照的にリョコウバトは低いテンションで視線を後ろの窓に向ける。


「まあ…そろそろ行こうと思ってたので丁度良かったですわ…」

「どこにいくの?」

「えと…お散歩ですわ?」


リョコウバトはちょっと考えてからそう答えた。


「ま、まあ入ってください…お願いしますわ」

「お邪魔しますよ」

「お邪魔します」


ホテルの家具や花瓶はあるが、ものはほとんど出ていない。ワンルームの部屋には私物らしき旅行用のキャリーバックがあるだけだ。ベランダの戸が全開で海風が吹き込んで大きくカーテンがなびいている。


「じゃあ私はいくので、巣は壊さないようにお願いしますわ」


リョコウバトはキャリーバックをもって、ベランダの手すりに足を掛けた後にそこから飛び降りてホテルから出ていく。

さっきとは違って今度は僕が驚いていたけど、ブタさんはにこやかに手を振っていたので冷静になって、僕もにこやかに手を振った。リョコウバトは離れて見えなくなっていく。


「あっ…忘れてた…」

「キュルルさんどうかしましたか?」

「いやリョコウバトさんをモチーフにした絵を描いたから見せようと思ったんだけど」

「あらら」

「まあたぶん夕方頃には帰ってきますよ」



「それじゃやりましょう?」

「うん!」


それにしてもこの大きな枝の塊がドテーンとあると迫力がすごい。大きな枝が重なり合って集まって真ん中が窪んでいる。ここって寝る場所なのかな?


「じゃあまずはアメニティの確認からです!」

……


「はぁ…はぁ…終わったー」


全ての部屋の全ての確認と掃除が終わった。


「まだですよ!大浴場の掃除がまだですよ!」

「えー」

「もうすこし!がんばってください!まあとはいってもすこし休憩しましょうか?」


よくこんな量の仕事を一人でできるなー。さすがブタさんだよ。真昼時はだいぶすぎてる気がする。お腹が空いてグーとなる。


「キュルルさん!よくがんばってますよ!」


正直途中で投げ出そうかと思ったが、オオミミギツネに手伝うっていった手前やめることができない。


「キュルル君えらいじゃない!」

「ありがとうございます!」


そこにフードを被ったフレンズが来た。フードを被ったフレンズは蛇だったはず。確か名前は…。


「お、なんだ?キュルルだっけか?俺はハブだ!」

「うん!」


ハブは自己紹介をした。


「やっぱり俺がオオミミギツネにアドバイスした甲斐があったな?」

「アドバイス?」


アドバイスってなんだろう?するとオオミミギツネさんが反論する。


「別にハブに言われなくても、私もちゃんと考えてやってるわよ?キュルル君がどんな人なのか気になってたのもあるし」

「ふふ…でも俺が言わなかったら踏ん切りがつかなくてできなかっただろ?」

「まあそうだけど…」

「どういうこと?」


僕は素直に疑問をぶつける。


「オオミミギツネちゃんはね、キュルル君が大丈夫か心配してたんですよ。でハブさんが声をかけたらっていってそれが後押しになってそれでオオミミギツネちゃんは声をかけたんですよ!」


ブタがはっきりと教えてくれた。


「えっそうなんだ…」


僕は最近まで正直自分のことしか考えてなかったから人がどう思ってるかなんて考えもしなかった。まさかオオミミギツネが僕のことを考えてくれたなんて、僕はそのことをオオミミギツネに伝えた。


「そんなそんな!私はキュルル君が元気にお話ししてくれて、お手伝いまでしてくれて本当に嬉しいわ!」

「なんかごめん…ありがとう」

「私が一方的に心配してただけだからね」

「で、でも…」


そんな言葉を遮るようにブタが声を出す。


「それじゃあキュルル君、続きしましょう!」

「忘れてた…」


掃除が終わる頃には外は真っ暗で体はへとへとだった。僕は体を洗ってから速攻で部屋のベッドで眠りについた。




「キュルル!キュルル!起きなさい!」


何故か子供の頃いた施設にいる。


「だれ??」

「やっと目を覚ましたのね?」

「カラカル!!?」

「あれ??」

「私も泊まりにきたわよ」

「外に行きましょう?」


僕の体は浮いて部屋の窓から飛び出す。


「あなたはしょうがない子ね、いっぱい浮気して」

「浮気ってカラカルと僕って付き合ってないし」

「「ちくりん」の時…初めてだったのに…」

「だってカラカルが」

「うるさい子ね、私が解らせてあげるわ」


僕が目を開けると「603号室」の前にいる。


「鍵は開いてるわね…」


ドアを開けて入るとそこにはリョコウバトさんが寝ていた。

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