第12話


「はぁ~暇だな~」


先ほどの鬼さんは、考え直してみると人化の術を使っていましたね。私ほどの力量を持つと、そう言うの意味がないですからね。


まぁ私の持つ厄を半分も消し飛ばす力量をもった鬼ですので、少々勿体ないというか・・・可哀そうな事をしてしまいましたね。あの鬼の目的も聞き出す前に、はるか彼方へ殴り飛ばしてしまいましたから・・・


「むぅ、他に面白そうな事がないか・・・」


今日の分のスケジュールは天南のせいで、無駄ですからね。まぁ一概に天南のせいとは言えませんが、それでもやる事が減って・・・いや、やる事が無くなって暇になってしまいました。


残りのやる事と言えば、・・・ダメですね。思い浮かびません。この際、散歩と称して、森の見回りにでも言ってみましょうか?


そうそう考えている内に、面白い事を思い浮かびました。


「あの人形達を、外に行かせてみましょう」


あの人形とは、私が魔改造した元人間の子供たちのことです。もう人間では無く、本当に本物の人形になっていますからね。作ってから、ずっと地下に入れっぱなしなので、そろそろ地上で好き勝手させてみますか。


「ふふふ、思い立ったが吉日と言いますからね。早速行動に移しましょう」


・・・その前に、森を覆う結界を挟んでも大丈夫な通信機を研究しましょうか。いまだに出来ていないんですよね。さすがは神直々の結界と言ったところでしょうか。


そう言う考えもよぎった所で、壁に飾ってある物に目がいきました。


「おや?あれは・・・」


この森の地図ですね。すでにあの地図を描いてから、数百年の月日が経っていますから、新しく描き直すのもいいですね。


「よっと・・・測定道具は、少し前に分解してスクラップになっちゃいましたね。仕方がない新しく作るとしましょう」


縁側でお茶を再度飲んでいた私は、スクっと立ち上がり先ほど考えた行動に移すために再度今日のスケジュールを脳内で修正しました。


「スケジュールは、人形、地図、通信機にしましょう」

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