第5話

「・・・暇ですね」


前回から大体5日ほど経っていますが、特に何も起こらず暇な日常を暮らしております。ついでに言うと時刻は朝で、すこし変わっていると言ったら・・・


「おはよ~茶々」


友人の『妖獣族 : 空狐 の【天南あまな】』が来ている事ですね。ちなみに名前の通り、性別は私と同じ女性です。

5日前に使った式神【通届つかい】は彼女に送っていました。彼女の役目は私の補佐です。最近の例はキャンプ場の被害者たちの車などの処理ですね、なにせ私はこの森から出る事が出来ませんからね。難儀なモノです。


「えぇおはようね、あまな朝ご飯出来ていますよ」


今日の朝ご飯はT・K・Gタマゴカケゴハンです。ついでに野菜たっぷりポテトサラダがセットになっております。美味しいですよ?


「なんかさ、手を抜いていない?」


気のせいですよ?

「気のせいですよ?」


「いや、気のせいとk『気のせいよ』あっ・・・はい」


めんどくさくて、TKGにしたわけではありません。本当ですよ?

まぁこの話題はそこいら辺にでも、捨てておきましょう。


「それで、どうしたんですか?何かしら起きたんでしょう?」


そうです。天南がこの場所に来るときは、外で面倒事が起きた証…考えうるのは5日前の川での事件ですね。


「もぐもが、がつがつ」


「・・・食べてからでいいから」


ごくん、っとそう聞こえたような気がしてから、天南は話し始めた。


「そうぞうついてるだろうけど、数日前の川付近キャンプ場で起きたことね。家族連れが居たと思うのだけれど、その件でね。少々面倒な事になりそうなの」


「具体的には、敵対するなら久々に力を行使したいのだけれど」


「そんな物騒な事言わないの、んで話しを戻すけれどその家族はね。取引先の息子夫婦なの、特に孫娘には溺愛していたわ・・・」


「・・・そう」


これは本当に面倒事の予感がしてきました。


「それで、せめて子どもだけでもいいから、保護してないの?」


「・・・シテナイヨ?」


天南に分かりやすく、嘘をついてみた。

ただし保護はしていない、この家に居るだけだ。すでに人間を辞めている、その情報がもう少し早く入っていたら、加工する事なかったのに・・・

この加工は人形に加工した、と言う事である。魂の加工はしていないので今なら元に戻す事は出来るけど、どうなる事か・・・いやそもそも加工の段階は最終近く、本当に戻せるのか怪しい所だ。

戻ったにせよ、歳をとらなくなる。まぁつまり不老化する可能性が、浮上する。


「そう保護はしてないのね・・・どういう状態かしら?」


「見た方が早いと思うの・・・あと本格的に情報通信技術を研究した方がよさそうね」


今の通信方法は私の式の【通届つかい】を使用しているけど、コレだと一回の通信で数日かかる。

ケータイ使わないのかと聞かれると、使えないと言うのが正しい。なにせ私の結界術は強力ですからね。通常のでは弾かれます、内も外も・・・


「それはコレからの議題って事で・・・って茶々、あなたの持っている技術と知識が、すごく気になるのだけれど」


「そうですね。今より最低でも5世紀は先に行っていますよ」


「うわぁ・・・馬鹿なんじゃないの」


むぅ、馬鹿だと言われました。解せぬ


「・・・ところで少し話しを変えるけど、私とあなたで子どもの定義が違う気がするのは、何故かしら?」


「 ?、さぁ知りませんよ、そんな事」

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