第2話

内海屋は取っておいたプリンを食われたことに心底腹を立てていたらしい。


鳥遊里はプリンを確かに食べていた。

しかしそれは内海屋のプリンではなかった。

きちんとそれは、鳥遊里のために用意されたものだった。


第一私は

内海屋と鳥遊里に喧嘩の種を与えるような真似はしない。


なぜそれでも彼らの口論が始まってしまったのか。

まぁ、彼らの仲が最悪だということも原因の一つではあるが。



あの白黒ムラサキのせい。

間違いない。


まさにトリックスター。

北欧のロキが顕現したかのような。

アステカのウェウェコヨトルが降臨したかのような。


イカれていやがる。

人の争いや負の感情が大好きらしい。


ゲス野郎だ。




目を覚まして

携帯を見て気づいた。

あぁ、今日は1月2日

年が明けていたのか。

しかし私が今日起きたのだ

彼らも今日起きたのだろう

新年会でもするか。

嶺隠も来てくれるだろうか。


楽しみだ。

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