第277話僕が言うたびにデレている気がするのは気のせい……?
「ダイナミックな告白」について考えてみる。
告白という行為自体は極めてシンプルだけど、その方法は実に様々だ。
人によっては花束を渡し。
人によってはクルージングしながら海上で愛を打ち明けたり。
僕みたいな青年だと「好きです」といった面と向かってのシチュエーションがメジャーかも。
とにかく、人によっていろんなやりかたがあるってことだ。
そんな告白について、さらに深く考えてみようと思う。
きっとまだまだ驚くべき愛の表現方法があるに違いない。
たとえばそう、飛行機からダイビングして指輪を渡すとかどうだろう。
落下のドキドキと相俟って告白の成功率はアップ!
みたいなことにならないかな?
吊り橋効果ってやつ?
あるいは自宅に1000本の薔薇を送ってみるとか。
これはしかし、相手が花嫌いだったらまずいのかな?
というか部屋が薔薇だらけになるとか手入れが大変すぎるか……。
こんな感じで頭の中は告白のことでいっぱいだ。
そんな僕は今、君の手で宙吊りにされている。
組織の女ボスである君に告白したのがマズかった。
あきらかに敵対する組織の暗殺者と思われて、こうして縛り上げられている。
やっぱり驚かせようとして窓を割って君の部屋に入ったのがいけなかったのかな。
とにかく今となっては、君は何を言っても僕の言うことを信じてくれない。
「告白? 本当のことを言え!」
の繰り返し。
宙吊りになって白状するというシチュエーションも、ある意味ダイナミックな告白だろうし、これはこれで悪くない……のかな?
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