第271話新婚旅行は星空みたいな宝石洞窟のクルージング
僕は君にプロポーズしようと計画していた。
宝石のついた指輪を渡して、「結婚してください!」とストレートな告白を行うつもりだ。
君と付き合ってもう長いし、そろそろいいころ合いだろう。
きっと上手くいく……ハズ!
そして計画の当日。
僕は、君を海の見える教会の前に呼び出した。
そしてポケットから指輪の入った箱を取り出したそのとき、地面が崩れて僕たちは地中の底へと転落した。
「…………ん? ここは?」
目が覚めると広大な洞窟のような場所にいた。
ポケットを探ると、落ちた衝撃で指輪のリングが歪んでいた。
周りを見ると、ドリルの付いた装甲車みたいなのがたくさん停車している。
防護服のようなものを着た人が僕のもとに来て、こう言った。
「ここは地底帝国だ。君の恋人は攫われた」と。
一瞬わけがわからなかったが、どうやら君が攫われたのは本当みたいで、この人たちは今から地下帝国に潜入するらしい。
しかも今回が初の潜入だという。
地球にこんな場所があったことが驚きだが、とにかく君を救出するために、僕は彼らと同行することにした。
装甲車はいくつもの岩盤を突き破り地底の奥へと進んで行く。
そしてついに帝国内部に辿り着いた。
そこにはモフモフした白い生き物に囲まれて君が楽しそうに遊んでいた。
攫われたって思ったけど、単にじゃれ合っていただけなのか……。
遊んでくれたお礼にと、地底の民たちはあるものをプレゼントしてくれる。
それは巨大なダイヤだった。
僕の身長より大きい。
このまま持って帰るのは大変なので、地底の民に頼んで加工してもらった。
その後、僕は君にプロポーズする。
こうして二人は結婚することになったが、式を挙げるなら地底というのも悪くないかも、と思う僕だった。
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