第135話 親しき中に礼儀なし?
なお、戦闘自体の一段落は付いたものの、城塞都市の近郊に踏み入ってきた異形らの
比較的損傷の少ない騎体が大型種の異形を、防護服姿の一般兵らが小型種の異形を処理する
「よぅ、随分と派手なご登場だな、アルマインの騎士殿」
「そんなに新型騎を持ってんなら、出し渋るなよ」
「一つ分けてくれないか? 俺の乗騎が壊れちまってな」
「… 何というか、初見にも
売り言葉に買い言葉で
均整の取れたフィリスの美しさもあって
「背部と両脚にバースト機構を備えた高機動型のベガルタ改か、貴殿ら三連星の噂は聞いた事がある。中破した騎体もあるようだが、無事でなによりだ」
「あぁ、
唐突な救援に感謝すれども、
“引き換えに自領の兵卒を死なせろと言うのか?” と内心で呆れつつも、挑発に乗せられて
「カイア、オルト、そいつを黙らせろ。彼はヘイゼン卿の嫡男で次のアルマイン侯爵だ。無益な喧嘩を吹っ掛けて、私の顔に泥でも塗りたいのか?」
「うげッ、帝国貴族の子弟かよ!?」
「申し訳ありません、伯爵閣下」
「俺は止めたんですが、マインの奴が勝手に噛みついて……」
しれっと他人事のように罪を擦り付けられた
「いや、すまない… 貴殿らは本当に仲が良いのだな、アイロス卿も良い騎士候をお持ちのようで、羨ましい限りです」
「やらんぞ、隙あらば
自らも領主騎のセルティスを駆るだけあり、興味深げな眼差しをグリダヴォルに向けながら伯爵が尋ねると、
若き騎士王に
「横合いから失礼致します、閣下。ご指摘の通り、
これを開発者である某御令嬢が耳にすれば、森人族は丹精込めた
苦心の末に考案した装甲へ魔法術式を刻む手法は魔導士と騎体の依存が深まるため、搭載魔法を選ばない補助魔導核に汎用性の面で敗れているものの、非常に斬新かつ画期的と言えるものだ。
一応、その素晴らしさをフィリスも理解しているので、嫉妬を交えつつも高く評価されたニーナ・ヴァレルは… 今日も今日とて、
「もう一度聞くわ、アインスト。うちの将兵は事件に関与してないのね?」
「えぇ、現状での強硬手段は結果が読めませんので……」
言外にゼファルス領、
若干の嫌疑など籠められた瞳を向けられ、溜息したレオナルドが首を左右に振らせると、ひっついている相棒の
「誘拐なんて大胆なこと命令でも無い限り、
「微妙に
「ん~、騎士国も… あれでいて思慮深いクロード殿の性格的にあり得ないわね」
話題となっているのは宰相公爵も迎えた正式な内乱の講和会談に際して、領内第二の都市を発ったセドリック・バレンスタインが
ほぼ全戦力をゼファルス領侵攻に動員した経緯から、馬車の護衛が一個小隊規模の軽装歩兵だけであったとしても、発砲しながらの騎馬突撃で貴人を捕縛した賊の練度は
しかも、
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