第61話操舵の濁り無きカヌーが雲をも掴む

操舵の濁り無きカヌーが雲をも掴む

天まで届けと水面を跳ね上げ

宮殿へゆく宴は大波に誘われとも呑まれ


打ち上げられたは嘆きのイルカども

ただし、騙されたは我々の思う壷。


糸車の尖端を欲と印す蛾

刺され縞えば白黒点く事だ


露光の過ぎた光に絆され掌を握れば善(ヨシ

ハテ、御璽は極色か惑えよ。

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