第60話小川の往く先に

小川の往く先に笹の葉は嗄れ

尚旅をする月束に風は添われ


朝露を洩らしながら溜息を詠う

夢を見たと老犬は黙すると謂う


綿毛の褥に空ろい地を翔け巡る

撫ぜた笑みは我が手に余ると。


円ら眼に看取られて子猫に愛を亘す

祖が如何に惑星でも、小さく深く。


翔ける刻と標す光

cosmosと百合籠の御伽噺

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