第4話 便利屋初でーす(猫探し)
まあ、随分、大人っぽくなって すっかり女子高校生ねぇ。なんて、次の言葉も空しい。
私達も一度、引っ越してまたここに帰ってきたの。
適度に発展してて、その割に緑も多いし過ごしやすいからね。
けどおなじ高校に、通うことになるなんて。
昔っから、武がちょっかいだして嫌な思いもしたでしょ。ごめんなさいね。
あの子、アマノジャクだから。と、お義父さんと、同じことを言っている。
「アルバイトは初めて? 刺激が、あって自給がいいのが便利屋よ。喫茶店のお客から、頼み事を引き受けてるうちに 何でも屋の仕事を2年前からはじめたのの」
武が、くちをはさむ「自給は、いいのもあるけど。ボランティアのもあるし、ゴミ屋敷とか。おまえの頭の中は、メルヘンだろ! ついてけないなら、最初からやめとけ。」と、いい放つ。
武に言われて、迷った。確かにゴミ屋敷は嫌だけど、好奇心は止められない。
今まで引き受けた依頼書も、見せてもらった。
浮気調査から、鳥やネコ探し ゴミ屋敷かたづけetc. 何だか、人の秘密は蜜の味っ
武のお母さんこと、雅美さんはいろんな体験できるからお試しでやってみる?と、ぐいぐい引き抜き?をかけてくる。
やってみたい気持ちが止められなくて、便利屋のバイトを来週から受けることにした。
便利屋初日
土曜日なので朝、9時に出勤する。
ママさんと、武とバイトの宮根さんという 男子高校生の3人だ。
簡単な自己紹介をして、ゆったりと仕事が始まる。
初のバイトは、依頼書を手に雅美さんが説明する。
「今日の仕事は、先週から引き続き 飼い猫のミントちゃん探しです。後から、配るチラシをエリア別に2組に分かれて貼ってくるのと、聞き込みね。」
(猫ちゃん、探しか。面白そう。)
ミントちゃんは、ヒマラヤンで日頃から家から出したことがない家猫です。
家主が買い物から、帰ってきたらどこを探してもいなかった。
家中探したらしまっているはずの居間の戸が少し開いていたそうです。
家から出たことがない猫は、少しの物音でパニックになりとんでもない所へ行ってしまうことがあります。身体が小さいので探すときは、細かく丁寧に でも、矛盾しますが、期限内に探しましょう。
皆さん、限られた時間内で精一杯ミントちゃんを探しましょう。
里香「はい」
宮根「おす」
武「わかった」
当分、雅美さんと組むことになった。
良かった。やっぱり女同士、いろいろと聞きやすいから。
地図を片手に、チラシをみせて道中聞き込みをしながらまわる。
チラシには、ミントちゃんの写真何枚かと、迷子になった日時、場所や連絡先など
と、猫の特徴などが書いてある。
許可をとりながら、スーパーやコンビニなど人が集まる場所にも張り紙を貼っていく。
もう、2時間はまわっただろうか。途中、公園や草むらなど猫がいそう丹念にみてまわるが、手がかりなし。
猛暑のため、汗がしたたるのをコンビニ店などで、涼みながらまわるが、日頃の運動不足もたたってか足も重たくなる。 猫探しかあ。かなり、思ってたより大変だと、痛感する。
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