人物紹介② クルケアン設定②

人物紹介② クルケアン設定②

ここまでお読みいただきありがとうございます。

もしよろしければ作品をご友人に勧めていただければ嬉しく思います。

処女作であるため、特に前半はつたない文章となっており、お恥ずかしい次第です。順次直していきたいと考えています。


中盤の人物紹介


〈アスタルトの家〉


セト 

 印の祝福者、クルケアンが人の魂である魔獣石を積み上げられたものと知り強い衝撃を受ける。魂の解放とクルケアンの解体を目指す。


エルシャ 

 水の祝福者、アスタルトの家の長としてクルケアンの変革を目指す。


エラム

 祝福ではなく、機械や土木によって成り立つ新しい都市構造を模索する。市井を思う技術者として多くの支持者を得ていく。


トゥイ

 物語の収集家、エラムをよく補佐し、またクルケアンの歴史の物語を集める。


*ガド、サリーヌ、レビ(ニーナ)については他項参照


サラ

 クルケアンの前元老にして月の祝福者。軍や神殿と距離を取り、アスタルトの家の後見としてセトたちの支援を行う。神殿出身者として、意味のない祝福を利用して民にクルケアンの都市建設に駆り出していたことを後悔している。神殿の暗部を暴き、新たなクルケアンの建設を目指す。ラメドとは恋仲であり、結ばれることはなかったが軽口を言い合う関係は老境になっても変わらない。


イグアル

 評議員にして水の祝福者。十年前、新たな都市建設を目指していた心酔していたダルダ、アルル夫妻を魔獣によって失い、フェルネスと共に現場に駆け付け、想いを寄せていたタファトとその甥ガドのみを救うことができた。魔獣を誘導し、殺害を図った神殿を憎み、その暗部を暴くため、ラメドやサラと共に密かに活動をしていた。フェルネスやアバカスとも友人であり、彼らがハドルメの民でありかつ魔人、そしてクルケアンに害をなす者と知って落胆する。しかし彼らと新しい時代を共に生きるべく説得を諦めなかった。


タファト

 太陽の祝福者。姉夫婦を魔獣によって失い、十年程塞ぎこんでいたが、エルシャらを教え子とすることにより前向きに生きる意志を取り戻していく。彼女の作った魔道具のランプは所有者が何処にいてもその場所を把握することができる。弱気なイグアルが自分に告白をしてくれないことに不満を抱きつつ、彼の悩みをよく聞いて補佐をしている。


ソディ

 車輪のギルドの事務長だが、アスタルトの家を神殿や敵対勢力から守るべく派遣された。バルアダンらに救出されたサルマ、マルタ、シェバを部下としてアスタルトの家の経営を行う。



〈バルアダン中隊〉


バルアダン

 武の祝福者、中隊長として魔獣との戦いの最前線に赴く。友人のダレトが記憶を失い神獣騎士団のアナトとして活躍していることに驚愕を覚える。ハドルメとの戦いでは絶望的な戦局から兵士の士気を回復させ、クルケアン軍の壊滅を防いだ。


サリーヌ

 月の祝福者、第一小隊長としてラザロ、ユバル、アビガイル、リシアを率いる。ダレトの本当の妹であるが、幼い頃の魔力実験の暴走の為、淡い記憶しか持ち合わせていない。バルアダンを仄かに慕う。


ガド

 第二小隊長、ウェル、ミキト、ティドアル、ゼノビアを率いる。魔獣に家族を喰い殺され、守るための強さと戦いを求める。クルケアンの衛士を目指す。


ウェル

 魔獣工房の一件で人体実験に供される前にバルアダンに救出された貧民街の少女。口が悪いが面倒見は良い。レビとは旧知の仲。


ミキト

 ウェルと同じくバルアダンに救出された貧民街の少年。弓や投擲などに長ける。口と手先が悪い。



〈クルケアン軍〉


シャムガル

 元老にして騎士団長。魔獣との決戦を前に政治と距離を置き、往年の活力を取り戻した。べリアの死に責任を持ち、後進の育成を図る。魔獣の大群に部下と自分の身を囮として晒し、魔獣の撃滅に成功するものの、バルアダンとアナトにクルケアンの未来を託して戦死した。


ラメド

 兵学校校長であったが、前任のべリアの死を受けて飛竜騎士団長に就任。魔獣とハドルメとの戦い後はバルアダンに軍の半数の指揮を任し、自らは恋仲であったサラ導師と共に神殿の暗部を暴くべく行動を開始する。


〈神殿勢力〉


トゥグラト

 元老としてクルケアンに君臨する。評議会では貴族をそそのかし、神殿と軍、ギルドの対立を煽りながら、調停者として政治を動かしていく。ハドルメや設計者オグドアドとも通じており、全ての勢力に敵対し、また協力関係にある。

何らかの目的を持ってイルモート神の復活を画策し、またクルケアンを天へ近づけさせていく。


シャヘル

 トゥグラトとヤムにより魔人へと化せられた。神殿長から教皇へ出世するが、しかしシャヘルの魂は魔人化の際に他の魂へその主導権を譲った。実質、今のシャヘルの肉体は四百年以上前のハドルメの神官シャプシュが操っている。

 意識を失う前、ダレト、サリーヌ、レビの幸せを願いながら自らの魂を何らかの目的で使用していた。


フェルネス

 魔獣工房の責任を取り、軍から神殿の神獣騎士団第一連隊長へと移籍した。もともと四百年前に魔獣化したハドルメの民であった、ヤムにより魔人として復活、クルケアンへ復讐すべく飛竜騎士団に入り、暗躍していたが、イグアルと友人となりその立場に迷いが生じることになる。ハドルメとクルケアンの戦いでは情報をハドルメに流しており、軍事力をハドルメに大きく有利に傾けさせた。真名はロト、後にオシールによりフェルネスと名を変えられた。


アサグ

 神獣騎士団第二連隊長、魔人。ある理由でトゥグラトに絶対の忠誠を誓う。


アナト

 神獣騎士団第一連隊長、魔人。ダレトがアサグを倒すためその魔力を暴走させた後、瀕死の状態でヤムにより回収され、魔人化を施された。その際、失った腕の代わりにべリアの腕を移植させられている。複数の魂をかけ合わせられるものの、記憶はないが性質はダレトそのものであり、シャヘルの最後の行動がそれに影響している。

 神殿と対立する軍に憎しみを抱き、バルアダンと敵対するがクルケアンを思い、最前線に立ち続ける彼に惹かれていく。

 目覚めた時に側にいた少女を妹のニーナであるとして認識し、大事に想っている。家庭ではニーナに頭の上がらない優しい兄。


ニーナ(神獣騎士団篇以降)

 ダレトと共に消息を絶っていたが、ヤムにより救出され、魔人化をして命をつなぎ留められた。本来彼女の肉体は魔人化に耐えられるものではないが、なぜか死の淵から生還し、また、記憶は保持したままである。ダレトを兄と慕っていたレビはアナトとしてよみがえったダレトに妹のニーナとして接し、念願かなって彼の家族となる。

 神獣騎士団ではアナトの副官として活躍するものの、バルアダンやサリーヌに対して後ろめたい思いを抱き続けている。特にサリーヌに対しては本来彼女のものであった妹の立場を奪ったため仮面をつけてその目を避けている。



設計者オグドアド


 歴史の流れに不満を持ち、イルモート神の力を利用して新たにこの世界を作り直そうする者たち。


ヤム

 月の祝福者、サラの師匠。百年以上を生きる老人。イルモートの破壊と創造の力を持って過去をやり直すために暗躍する。貧民街で拾ったレビを孫として養育し、本格的に活動するため魔獣に殺された態を装って姿を消した。ダレト、レビに魔人化を施し、また、その技術をハドルメに渡す。トゥグラトとは途中までは協力関係にあるものの、最後の目的が違う為、いずれ敵対することを理解している。フェルネスやオシール、シャマール、アバカスらを魔人として復活させたが、オシールとシャマールは暗躍よりも現状での国家再建を優先し、袂を分かった。


フェルネス

 別項を参照。


アバカス

 四百年前に魔獣化したハドルメの天文台所属の青年。意中の人であったフェリシアに求婚し、天文台の職員と宴会をしているときに赤光を浴び魔獣化した。四百年の間、魔獣のアバカスとフェリシアを守るように周囲に多くの魔獣がいたが、それは天文台の職員であった。それらをかけあわせてヤムによって魔人化させられた。通常は一つの強い魂が他の魂を従属させて魔人となるが、アバカスの場合は天文台の職員全員が自発的に魂を封じ、その力をアバカスに預けていた。

 表向きはクルケアンの評議員として生活していたが、裏ではクルケアンを憎み、祝福者たちを暗殺していく。また、ハドルメ国の成立に合わせてその外交官としてクルケアンに駐在する。友人であるイグアルや、自分たちの若い頃にそっくりなエラムとトゥイに共感を覚えており、設計者としての立場に疑問を抱いていく。


フェリシア

 アバカスの妻。彼の求婚を受け、喜びの内に魔獣へと化せられた。魔人となった後はアバカスの魂に寄り添い、アバカスもそれを吸収することなく精神の内で会話をしている。エラムとトゥイに自分たちでは成し得なかった普通の幸せな生活をしてほしいと願う。


フェルネスの部下たち

 ガルディメル、テトス、サウル、メルキゼデク、エドナ。いずれも魔人としてフェルネスの補佐をする。


〈ハドルメ〉


オシール

 四百年前に魔獣化させられたハドルメの民。ヤムによって魔人となり、他の魂を押さえつけて過去の記憶を保っている。しかしヤムをはじめとする設計者の考えには賛同せず、この時代においてハドルメの復興を願う。魔獣の魂を掛け合わせ、魔人にすることで民を復活させようとする。かつて仕えていた王の姿をバルアダンに重ねる。


シャマール

 オシールの弟。かつてクルケアンの祝福者の娘と恋仲に在った。勇猛な兄を尊敬しつつも、クルケアンとハドルメの和平が成らないかを模索していく。文官としても優秀であり、兄の補佐をしながらハドルメの施政を取り仕切る。軍を立て直し、戦局を逆転させたバルアダンに幼い頃に見た王の威厳を感じた。



〈その他〉

ガムド

 セトの父、隊商(カールヴァーン)の長


ハンナ

 セトの母、糸の宝石のギルド《ポワン・クペ》所属


メシェク

 エルシャの父、天秤のギルド《イオレペレー》所属


ツェルア

 エルシャの母、糸の宝石のギルド《ポワン・クペ》所属》


ラバン

 バルアダンの父、父ヒルキヤの連座で家族ごと下層に追放された


ユディ

 バルアダンの母、糸の宝石のギルド《ポワン・クペ》所属


ヒルキヤ

 バルアダンの祖父、赤い光の調査が異端審問の対象とされ追放


ダルダ 

 ガドの父、魔獣に襲われ死亡


アルル

 ガドの母、タファトの姉、魔獣に襲われ死亡


フェンディ

 ガドの妹、魔獣に襲われ死亡



〈クルケアン上層部〉


 二百層より上は貴族の住居や評議会とその施設によって構成されている。評議会は巨大な球体のような形状をしており、多層の大会議室となっている。元老の住居はこの上にあり、その更に上は神殿を模した建築が二百八十層まで続いていく。

 もともと天界の広寒宮の入り口である外宮(三百層あたりの高さ)が空に浮かんでおり、後二十層ほどクルケアンが高くなればそこに到達するはずであった。しかし、月の祝福者と魔獣石の現象により未だ外宮には届いていない。

 飛竜による外宮への侵入は難しく、タニンやハミルカルなどの古龍は到達できる。また神兵である鉄塔兵は外宮から降りることはできるが、戻るためには神と一緒でなければならない。


魔獣

 四百年前に神殿によってハドルメの民の魂を融合させ創り出されたもの。それはハドルメ国の滅亡を意味する。通常の魔獣は獅子の倍程度であり、強い個体はその更に倍である。現世では神殿の魔獣工房によって人から魔獣、魔獣から魔人への実験が行われていた。

 神殿の神獣騎士団は魔獣に月の祝福を与え、人が操りやすいようにその魂を変質させたものである。色が白くなっているのも祝福による変化である。

 魔獣工房はクルケアン百二十層、三十四層、そして奥の院で稼働していたが、奥の院以外はバルアダン達によって壊滅させられた。


魔人

 賢者ヤムによって神殿は複数の魔獣を掛け合わせ魔人化をすることに成功する。

その場合、人格を残している者は破壊と吸血の衝動に襲われ、人格が融合され別人となった者はその衝動はない。人格を残したオシール、シャマール達によって、多くの魔獣がハドルメの民として魔人としてよみがえった。代償として彼らは復讐を企図しつつも神殿と協力している。オシールは獅子人のように、シャマール、フェルネスは竜人のように容貌を変化させた。



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