第4話 遊園地1

「おはようございます先輩」

すいねが家の玄関前に居た。

「おはよう、いろいろ聞きたいことがあるがとりあえず行くか」

そういって遊園地へと向かった。


「なんで家を知ってる…」

「愛ゆえに何でも知ってるんですよ」

なにこの子ストーカーなの?

「愛ゆえにとかどうでもいいんだけど…」

「正直に言えば下のものに探らせただけなんですけど」

下のもの?

奴隷?ヤダ闇系なの

「私の家お金持ちなんですよ?結婚したくなりました?」

「金目当てで結婚するほど俺は堕ちてねえ。大体自分でそういうことを言うな」

イラっと来てしまい少し口調が強くなった

「先輩のそういう所大好きです」

「さいですか」

お互い恥ずかしくなったのか遊園地に着くまで会話がなかった。

俺の服を少しつまんで離れないようにしていたのには萌えたがな


遊園地に着くと既に女王と照が待っていた。

「おはようすいねちゃん。あと冬樹も」

「おいコラ、俺はついでかよ」

そんなやり取りをしつつ入園する。

女子2人は昨日の放課後作戦会議があるとか何とかで2人でファミレスに寄っていた。


「先輩とりあえずあれ乗りましょ」

そう言ってすいねが俺の腕を引っ張る。

「うぉ、ちょ引っ張んなって」

かなり強い力で引っ張られる


「じゃあ、私たちはあれ乗ろうか」

そう言って女王は照の手を引いていく。

寂しそうにすいねを追いかけていたが女王は気にせずに観覧車へと向かった。


「強引だな…」

「千夏先輩に言われちゃって」

『照はすいねちゃんのことが好きなのは見てればわかる。でも、すいねちゃんは冬樹のことが好き。だから手を組まない?』

『と言いますと?』

『私はすいねちゃんが冬樹と一緒に居られるように手回しする。すいねちゃんはその逆をする。どう?』

『やりましょう』

「お前も了承してんじゃねえか…」

はぁ…とため息をつく

それと同時に体に安全バーが装着された。


「あっ…。俺絶叫系初めて」

「私先輩の初めてをもらっちゃったんですね」

きゃっ。っとか言ってる場合じゃなくて

「意味深なふうに言ってんじゃねええええええええええええええええええええ」

ツッコミをし終わる前にスタートしてしまった。


母さん、父さん。息子は今飛び立ちそうです

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