第2話

強迫症(強迫性障害)は真面目で完璧主義な人が発病しやすいと言われているけれど、私は子供の頃から忘れ物や落とし物を頻繁にし、財布を無くしたり教室に置き忘れて盗まれた事などは、片手の指で数えられるだけでは済まなかった。

整理整頓は苦手中の苦手。取捨選択が出来ず片付ける=第三者がすべて捨てる、だった。第三者とは祖母であったり母であったり、とにかく子供の自分が物を片付けるといった行為をした記憶はひとつもない。

小学生の一年生から六年生までの六年間、通信簿に毎年書かれていたことは「じっと座っていられず落ち着きがない、忘れ物が多い」


恐らく軽度のADHDなのではないかと思っている。検査をして診断を受けているわけではないので自分で思っているだけなのだけれど。

今でも体がモゾモゾとしてツラい時があって、眠くても横になって居られない夜もある。基本的にとても寝付きが良いのだけれど、眠るタイミングを逃した時、内蔵が蠢き出してもうじっとはしていられない。


確認強迫発病のきっかけをひとつだけ上げるとすれば、27歳の時、現金や通帳をまとめて入れてたスーパーのレジ袋を、中身を確認せずにゴミの方の袋と間違えて捨ててしまった事。

それだけだらしない人間だった。

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