第85話 私は何があってもあなたが好きです❣️

「あなたは結衣さんとどういう関係ですか?」


そ、そんな睨まなくても・・ ここは何と言うべきだろう? 対立を避けるためにもここは・・


「俺は・・・」


「この人は私の彼氏です❤️!」


「お、おい・・・」


もはや手遅れだった。ちょっとくらい空気を読んだほうがいいだろ〜!


「ほほう・・ あなたが?・・」


「・・・・」


みんなが一斉に俺の方を見る。


「これはこれは・・ 雪村さん? どういうことですかな?」


「す、すまん・・ こいつは白夜君のことをまだ知らないものだからこう言っているだけだ。すぐに心変わりするだろう」


「ならいいんですけどねぇ・・ 雪村さん・・ 約束がなくなった時には・・ 知りませんよ?」


「わ、わかっておる・・」


やはり橋本財閥の会長。言うことの圧力が違う。


「お父様・・ 私は本気で快斗くんが好きなんです❤️! お望みともあれば・・ ここでキスもいたしますわよ?」


「ゆ、結衣・・ ちょ、ちょっと落ち着け・・・」


とりあえず状況整理だ。俺と結衣は恋人同士・・ 白夜君は結衣が好き・・ 親は共に賛成・・

どう考えても不利じゃねえか! どうしたらいいんだよ?


「赤坂快斗だったか?」


「は、はい!・・ そうですけど・・」


「・・俺と勝負しろ!」


「は?」


こ、この人は何を言ってるんだ?


「俺は・・ 結衣さんのことが好きなんだ〜! だから結衣さんをかけて・・」


「え〜・・」


め、めんどくせぇ〜 ・・こいつ、どんだけ結衣のことが好きなんだよ。はっきり言おう・・ キモい。


「ちなみに何で・・?」


「もちろん・・ 勉強、運動、そして男らしさだ!」


「は、はあ?・・」


いや、めっちゃ面倒くさそうじゃねえか。もうこの人嫌いだよ。


「快斗くん・・ ちょっと・・」


「ん? なんだ?」


結衣が呼んできたので結衣のところに行った。すると・・


「お、おい・・ だから・・」


また結衣にいきなりキスされた。今度は大胆に俺を抱きしめてキスしてきた。俺は頭が真っ白に・・

しかも結衣のお父さんも橋本家の人達も衝撃を受けたように呆然としている。


「快斗くん❤️ 私は何があっても快斗くんが好きです❣️ なので・・ みなさん・・ さようなら!」


と結衣は言って、俺の手を引っ張って走りだした。






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