第64話 またすぐにバレるんだから

「さあ〜 今年も学園祭が始まりました〜! 今年はどんなイベントが待っているのでしょうか? どうぞお楽しみに!」


今日、学園祭が始まった。俺は・・


「快ちゃん〜! お待たせ❣️」


「ああ、結構待ったぞ?」


「そこは男子として、全然待ってないよ〜とか言おうよ」


「俺は正直なのがモットーなんだ」


「やっぱ快ちゃんらしね。じゃあ行こっか❤️」


結局梨沙と周ることになったのだ。もちろん美香や結衣、あかりには伝えてない。今ごろ3人で仲良く周っていることだろう。

まあこれはあの時に尾行した俺が悪いんだが・・


「ちょっ・・ 近くねえか?」


「これくらいいじゃ〜ん❣️ 今日は私、快ちゃんに甘えちゃうよ❤️?」


「い、いや・・ でも・・ その・・・」


「ま〜た焦ってる〜 可愛いんだから💕」


いやいや、そんな笑顔されたらどんな男子でもときめいちゃうって。もっと自分の可愛さを自覚してくれよ。


「おお〜! チョコバナナじゃん! 快ちゃん〜! あれ買って〜❣️」


「お、おう」


これだから自覚がない女子は怖い。その笑顔だめだって。なんかオーラが違うだろ? 非リア充はそんな笑顔されたら断れねえし・・ 


「ほら、ほっぺにチョコついてるぞ?」


「ひゃあ!・・ あ、ありがと(*≧∀≦*)」


「・・・・」


いや、何?その反応。超可愛いんですけど・・ 

落ち着けよ俺。俺にはあかりや美香や結衣がいるんだ。こんなところで羽目を外すわけにはいかないだろ?


「ほ〜ら 快ちゃんも食べる? あ〜んして❤️」


「い、いや、自分で食べれるって・・」


「いいからいいから あ〜ん❤️」


やばいやばい。俺どうしよう。美少女にあ〜んなんかされて。俺もうこのまま梨沙と付き合っちゃうかもしれない。それどころか俺の心がもたないかも。


「その・・ せ、積極的すぎないか?」


「1年に1回の学園祭よ? いいじゃん!」


「いや・・ でも照れるっていうか・・・」


「快ちゃんも積極的にいこ❣️ せっかくのイベントだよ?」


「うっ・・・」


か、可愛い。一個一個の仕草が全部可愛い💕 

今日くらい俺も積極的に・・


「お兄ちゃん💢? どういうことか説明してもらおうかしら💢?」


はぁ〜 せっかくのチャンス、潰しちまった〜‼︎


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