やばい。一瞬とはいえ見てしまった。あとでなんて言い訳すればいいんだ？　不可抗力ですとか？　兄だから問題ないでしょとか？　うーん・・　どれもただじゃ済まないような気がする。

「お、お兄ちゃん💢？　どういうことか説明して💢！」

「い、いや・・　あの・・　悪気はなかったというか・・　たまたまというか・・・」

「たまたまでこんなことになる💢？」

「い、いや・・　なりません。すみませんでした」

「もう〜💢！　ほんとにお兄ちゃんったら💢！」

「ほんとにごめんなさい🙏」

「・・まあ、お兄ちゃんだから許しちゃうけど❤️」

ふぅー、よかった。このまま一生口を聞いてくれないとかだったらどうしようと思ったぜ。

「う〜っ・・　やっぱあかりは優しいなぁ。そういうとこが好きだぜ❣️」

「す、好きって・・　も、もう・・　お、お兄ちゃんのバカ！」

あかりは部屋に閉じこもってしまった。いや、俺なんか悪いこと言ったか？　あかりが好きなのは本当だぞ？　まあ・・　そのうち怒りも晴れることだろう。

「そういえば学園祭がもう少しであるんだけど、あかりも来るか？」

「う〜ん・・　どうしようかなぁ？」

学園祭は地域の人達も毎回来る。なので3年生は大忙しだし学校の中はごったがえするのだ。

「ちなみお兄ちゃんは・・　誰と周るの？」

「え？　俺は美香や結衣や梨沙と周るけど？」

「へぇ〜・・・　じゃあ私も行こうかな・・」

「まぁ、考えといてくれ」

「お兄ちゃんは私のものなんだからね❤️！」

「へ？」

「い、いや。なんでもないよ」

俺がいつからあかりのものになったんだろうな。まあいいか。

「私ちょっと出かけてくるから」

「ああ、いってらっしゃい」

「いってきま〜す❤️」

やっぱあかりは可愛い。見ていて癒される。俺も散歩に出てこようかなぁ。暇だし。そう思って俺は近くを散歩しに行った。

「ん？　あれは梨沙じゃないか？」

俺がふと近くの喫茶店を覗くと梨沙がいた。そして横にいるのは・・

「あの男は誰だよ〜！」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい