第61話 あかり発見です!

俺と結衣は付き合ってるか。難しい質問だ。付き合ってると言ったら正解でもあり、嘘でもあるよなぁ。


「そ、その・・ 付き合ってるというか・・ ないというか・・ 微妙な感じ・・」


「そ、そうですよね〜 こ、こんなこと聞いてすみませんでした」


結衣がほっとしたような、がっかりしたような顔をしている。この手の質問はやっぱり難しいな。


「それで快斗! 優勝者は誰よ!」


「そうだよ快ちゃん! 気になっちゃうよ!」


「・・・・」


困った。どうしよう・・ もうこの際全員にキスをしちまうか? いや、それじゃあ俺はただの変態だろ。


「じゃ、じゃあ・・ 明日・・」


とりあえず逃げる。それがいい。


「OK! 絶対明日よ?」


「明日の返事、楽しみにしてますよ❣️」


「快ちゃん、また逃げちゃだめよ❣️」


「わ、わかってるよ・・」


やばい。明日学校休もうかな? ストレスで熱が出るかもなぁ。


「じゃ、じゃあ。また明日!」


『ばいば〜い❤️』


3人もいつの間にか仲良くなってるなぁ。初めの頃なんかいがみ合ってたような感じだったのに。時が過ぎるのはやっぱ早い。


「それにしても・・ なんか周りの男子の視線を感じるような・・・」


なんか最近他の男子の鋭い視線を受けることがある。俺なんか悪いことしたっけなぁ? 覚えがないんだけど。


「俺も帰るか!」


家ではあかりが待っていることだろう。俺も早くあかりに会いたい。俺は走って帰ることにした。


「あかり〜! ただいま〜‼︎」


しーん。あれ? 家にいないのか? 珍しいな。いつも家から出たがらないのに。


「あかり〜! いないのかー?」


俺は部屋を探しまわった。あかりの部屋、俺の部屋、リビング、寝室、和室、どこにもいねえな。


「まったく・・ あかりはどこ行ったんだ?」


あと探してない場所は・・ ああ、そういえば・・


「あかり? いるの・・・」


「お、お兄ちゃん⁉️」


「ご、ごめん!」


あかり発見! ここは風呂場だ。そして俺は見てしまった。






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