第54話 時間も忘れちゃうドキドキ💓

「そ、その、私もさすがに恥ずかしいのですが・・」


「わ、悪い😓」


今、正面から抱き合う形になって倒れている。そんでもって、結衣のやわらかい胸があたってる。さすがにやばいだろ。


「・・快斗くんって、意外と積極的・・」


「ち、違う。違うから・・」


今のは不可抗力だ。決してわざとではない・・はずだ。確かに今でもドキドキ💓止まらないんだが。


「・・も、もう少しこのままで❤️」


「は⁉︎」


「い、いえ。なんでもありません。・・忘れて下さい」


なんか今、とんでもないことを言ってたような気がしたんだけど・・ てか、もうお化け屋敷の恐怖なんて忘れちゃったよ。


「は、早く行きましょう!」


「あ、ああ。もう怖くないか?」


「あ、あたりまえです。私に怖いものなんて・・ きゃあ〜〜!」


またまた俺に飛びついてきた。いや、もう冗談じゃすまないだろ。何回抱きついてくるんだよ? 俺、もう心がもたねぇからやめてくれよ。


「そ、そろそろ出よう!」


「え、ええ。そうしましょう!」


俺たちはそそくさとお化け屋敷を出た。鏡があったから自分の顔を見たけど、真っ赤だった。心臓もいまだにドクンドクン💓と興奮している。


「快斗くん? 顔が真っ赤ですが、大丈夫ですか?」


「た、大丈夫だ👌」


結衣のせいだぞ?と言いそうになって必死に堪えた。結衣の顔を見てると、また心臓の鼓動が早くなってくる。


「そろそろお昼です。最後に何か乗って帰りましょうか」


「ああ、そうだな」


もうお昼かぁ。さっきの出来事で時間なんて忘れてしまっていた。


「最後はあの車に乗りましょう!」


「ああ、いいぞ」


結衣が最後に選んだ乗り物はゴーカートだった。うん。これなら面白そうだな。さっきみたいなことにもならないだろうし。しかもあまり並んでいなかったから、すぐに乗れた。


「何名様ですか?」


「2人です」


「ではこちらへどうぞ」


俺たちが連れていかれたのは2人乗りのカートだった。


「え? これって1人ずつ乗るんじゃないの?」


「いいえ、違いますよ。私とじゃあ嫌ですか❤️?」


「そ、その・・ 嫌ってわけじゃないんだが・・」


「じゃあ早く乗りましょう❣️」


「・・・・」


時間も時間なので仕方ない。一緒に乗るかぁ。俺は結衣の後に乗り込んだ。


「私、今すっごくドキドキ💓してますよ❤️!」


いや、距離感近くね?


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