第22話 勝負の行方は?

今日からまた学校だ。疲れるなぁなんて考えていたら、美香と結衣がやってきた。


『昨日のデート、どっちの勝ち?』


見事に声がはもってるな。なんだ、仲良いんじゃないか。てかそんなに結果が気になるか?あれだけ楽しめたんだからいいじゃないか。


「結果はなぁ・・ まだ、引き分けだ」


『は?』


またはもってる。お前らいつの間に心が通じ合うようになったんだ。


「ちょっと快斗、絶対私の方が上だったわよ」


「いえ、快斗くん、私の方が上でしたよね」


「ちょ、ちょっと待て。まだって言っただろ」


『??』


「だから、次の機会にもう一回勝負するってことだよ」


こうでも言わないと納得してくれないからな。まぁもう一回デートをするとなると俺の心がもつかわからないが。


「あ〜 なるほどね」


「わかりましたわ。次こそ勝ちます」


よかったよかった、納得してくれて。第一、2人からアプローチとキスを受けた後でどうやって決めろっていうんだよ。絶対無理だろ。


『それでも私は諦めないからね❤️』


見事に声がそろってる。嬉しいのか大変なのかわからんなぁ。俺は友達として接したいんだけど。


「キーンコーンカーンコーン」


今日も授業が始まった。


「えー 今日は来週の校外合宿のペアを決めてもらう」


そう。俺たちの学校は毎年5月に2泊3日の校外合宿があるのだ。そこでは4人ペアで行動する。しかも男子と女子の混合でだ。さすがに泊まる部屋は違うが、3日間は常に共に行動する。


「えーっと、俺は・・」


『私がペアになるわ』


だからお前らのそのはもり、流行ってんのか?


「ま、まぁ別にいいが・・」


「やった〜 快斗と3日間一緒ね」


「これは完全なチャンスですわね」


お前ら校外合宿の目的見失ってないか?


『絶対私に惚れてもらうわ』


はぁ〜 疲れるなぁ。お前ら十分可愛いんだから他の男でもいいんじゃないのか。また俺にアプローチしてくるのかなぁ。俺どうしたらいいんだよ。


「あと1人はどうするんだ?」


「そうね〜 誰がいいんだろ?」


「快斗くん、誰かいません?」


そんなこと言われてもなぁ。俺は元々友達が少ないし、数少ない知り合いはもう他のグループに入ってるからな。


「そういえばもう1人、新しい転校生がいるんだ」


先生が突然そんなことを言い出した。おいおい、この前結衣が来たばっかじゃねえか。次はどんなやつが来るんだ?


「自己紹介をしてもらう。名前は七瀬梨沙だ」


その後、1人の女子が入ってきた。ん?ちょっと待てよ。その名前は・・


「私七瀬って言いま〜す。これからよろしくでーす」


すると、まっすぐに俺のところに来た。


「快斗く〜ん、ずっと会いたかったんだよ〜❤️」


「・・・・」


やっぱりこいつか!

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