第13話 転校生が来て。やっぱりお決まりの展開に!?
「キーンコーンカーンコーン」
今日も朝から学校だ。昨日はよかったなぁ。妹と小説を書いて。それも2人きりで。別に変な意味じゃねぇけどな。
「快斗〜 おっはよ〜」
はぁ、美香だ。相変わらずのテンションだな。俺はついていけないぜ。ほら、まわりがちょっと引いてるじゃねぇか。
「あ、ああ。おはよう」
「そう言えば今日は転校生が来るんだって。快斗知ってる?」
そうなのか?そんなこと聞いていないが。転校生なんて初めてだな。まぁ高校で転校なんてよほどの理由がないとしないと思うけど。
「いや、知らないが」
「なんか〜 超金持ちのお嬢様らしいよ」
へぇー。金持ちか。はっきり言ってあまり興味がない。俺はあかりと暮らすので精一杯だがそれなりに楽しい。お金が欲しいと思ったことはない。
「名前は何て言うんだ?」
「えーっと・・・ 忘れちゃった。てへっ」
てへっじゃねぇよ。名前ぐらい覚えれるだろう。お前はそれなりに可愛いからいいが、俺がてへっなんてやってみろ。1週間は誰も口を聞いてくれねぇよ。あぁ。なんか周りの男子の視線が痛い。すると、先生が教室に入ってきた。
「えー、今日は転校生を紹介する。みんな仲良くしてやってくれ」
その後に1人の女子高生が入ってきた。銀色の光った髪に凛々しい顔立ち、堂々としたその姿はいかにもお嬢様っぽい。
「私は雪村結衣と申します。今後3年間よろしくお願いいたします」
自己紹介からお嬢様感がでてるなぁ。いったいどんな奴なのか。てか雪村かぁ。どっかで聞いたことがあるような名前な気がするな。まぁ気のせいだろう。
「おお~ めっちゃ可愛いじゃん」
「俺の好みだわー」
「俺一目惚れだわー」
年頃の男子たちの欲望が爆発する。非リア充共、もうちょっと抑えろよ。雪村さん困ってじゃねえか。俺は・・・微妙だな。たしかに顔は可愛いと思うがあのお嬢様っぽい雰囲気がちょっと苦手だな。俺の妹の方が可愛いぞ。そんな分析を一人でやっていると、
「ああ~! 快斗も見てたでしょ!」
「別に変な意味で見てたんじゃねよ」
「ぷぅーーー 絶対見てた~~!」
なんか急に美香が怒ってきた。別に見てたわけじゃないんだけど。てかなんで怒ってるんだよ。俺今何もしてねぇじゃねえか。そんなやり取りをしていると、その転校生が寄ってきた。はぁ~~ この展開って嫌な予感しかしないんだけど。
「赤坂君ですか?」
「は、はい。そうですけど」
やっぱりきたな。急に名前を聞いてくるやつ。これからどうなるんだか。
「何よ快斗。この人知り合い?」
「いや、知らないが」
美香、そんな目で見ないでくれ。今俺も絶賛困っている最中なんだよ。
「あのー 何か用ですか?」
「・・・・」
この沈黙が1番困る。お前から聞いてきたんだろ。何か言ってくれよ。そう思っていると、こいつは口を開いた。
「私のことは結衣とお呼びなさい。あと・・・」
「あと、何ですか?」
やべぇ。すっげぇ嫌な予感がする。
「私と付き合いなさい」
はぁ〜 やっぱ期待を裏切らない展開だなぁ。これで俺は男子友達10人は減っただろう。
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