第11話 俺の本音

今俺は妹の部屋にいる。はぁ~~ すごく気まずい。さっきの話を全部聞いてたのか?俺かっこつけたわりに、すげえ恥ずいじゃん。あかりに何て声かけたらいいんだよ。


「兄貴、さっきの人はもう帰ったの?」


「ううん。また来るとは言っていたが」


あかりの顔をよく見ると、うっすら涙のあとがある。さっきはあんな風に本音を言わせちゃったからなぁ。


「兄貴、さっきの話だけど・・」


「・・・」


さすがに気まずい。なんて答えたらいいんだろう。でも言うことはちゃんと心の中では決まっていた。


「俺が妹を、あかりのことを大好きなのは本当だ」


「・・・・」


「そして、お前のことを大切に思っているのも本当だ!」


「・・・・・」


俺は自分の本音をすべてはきだした。今更隠し事をしてもいいことはないだろう。俺はあかりの反応を待った。すると、


「兄貴が私のことを大好きなのはわかった。私好きな人がいるの」


急激の告白。外にも出ていないあかりに好きな人がいるだと。あぁ、そいつ羨ましいなぁ。


「そうか、・・・」


「あと、私は兄貴のこと、まだ家族だと思っていないから」


まぁしょうがないよな。会って1週間余りだ。まだまだ打ち解けあえないのは仕方がない。


「まぁでも、兄貴の熱意は伝わったんだし。呼び方を変えてあげる」


「???」


呼び方って言ってもなぁ。兄貴よりいい呼び方なんてあるのか?


「じゃあねぇ、お兄ちゃんで。これからもよろしくね。お兄ちゃん❤」


やべぇな。やっぱり妹が美少女なのは反則だろ~~!


「あとさぁ。明日は学校休みでしょ。一緒に小説を書かない?」


そう、明日は学校の都合で休みなのだ。しかも1日中あかりといれる。


「あかり~ やっぱ大好きだぜ~」


俺はあかりに全身全霊のハグをおみまいした。


「ひゃ〜。や、やめてよ。うぅ~ これだからお兄ちゃんは~」


あれ?あかりの顔が真っ赤になっている。そんなに強く抱きしめたつもりじゃないんだが。


「あかり、めっちゃ顔が赤いけど大丈夫か?」


「な、な、何でもない。何でもないから〜 お兄ちゃんのバカ〜〜!」


そう言って部屋から追い出された。バカって。また嫌われたかな?今回は何もしていないはずなんだが。まだまだ仲良くなる先は長いな。まぁ明日はずっと一緒にいれるんだ。仲良くなる方法でも考えておこう。


「あかり、おやすみ」


「・・・・」


いつも通りの反応。まぁ明日は馴染んでくれるだろう。俺も寝るとするか。こうして俺は深い眠りについた。

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