4.空白の街

ナイーヴを着せ替えられてビル群は鉄骨いろのノイズになった



車窓かな ああ車窓かな

信号機ガラス絵の具でグレイに塗ろうぜ





屋上でタップダンスを踊る僕(いない。とうめい人間さえも)



いま、ここは、僕が居るけど、いないばしょ

人間なんか棲まない街跡



ここは街。空白の街、いまはまだ。カウントダウンの途絶えた時間





涸れ谷に降りた最後の歌姫がパルス波形のスパークになる



重なってもうわからない。電波塔の示す世界線



さおひめは最上階でみおろした

夜景と

紙ヒコーキのせなか





鉄塔にのぼるひとはみようとしてみえなくなった

Surrealism



(――もし、誰か)街のソトからみてるなら

ひとりあそびのつづき の

続き

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