第18話 Connection of heart(こころのつながり)

部屋に入った僕と山田の目の前の景色は、陽の沈んだ中にある芦ノ湖の光景だった。なんだか神秘さが伝わってくる。やはり、伝説のストーリーがあるだけの存在感を醸し出している。その土地その土地から伝わってくる「気」というものがやはり存在しているんだなと僕は感じ取った。


そういえば風水でもお金持ちが大勢住む場所には、「金運」アップの気が流れているとよく言う。それと同じことなんだろう。人間は知らず知らずのうちに第六感でそう言った「気」を感じているのであろう。これがある意味、人間の動物的な感なんだろう。


山田「酒井さん、夜の芦ノ湖の景色ってなんだか神秘的ですね。まさにレジェンドって感じですよ。」


僕「そうだよね。不気味さではなくなんだか神秘さというか清いといったが伝わってくるね。箱根全体が神様に守られている気で満ちているんでしょうね。邪悪なものが近づけない感じですよ。箱根神社の鳥居が魔除けになっているのかもしれないよね。」


山田「そうですね。箱根ってパワースポットって言いますからね。それに箱根神社の鳥居もバリ島の割れ門の役目を果たしているのかもしれませんね。」


僕「そう考えるとアジアってなんだか共通することが宗教と宗教の間の中にあるよね。不思議だよね。」


山田「そうですね。シルクロードをつたって日本にも伝わってきたんでしょうかね。それか日本から発信していたんでしょうかね。どちらなんでしょうね。」


僕「実際のところどちらなんだろうね。どちらにせよ、そういったルートで広まっていたのかもしれないよね。そう考えるとなんだかワクワクするなんだよね。」


僕と山田は二人並んでホテルのベランダから芦ノ湖を眺めながら、そんな他愛もない話をしていた。こういった話も僕と山田は合うんだよねと一人想いを伏せていた。


僕が部屋のベランダの柵に手を当てながら、芦ノ湖超しの夕陽を眺めていると、山田の手が僕の手の甲を覆った。山田の手の指が僕の手の指の間に入ってくる。山田は愛情をこめて僕のいぇを握りしめてくる。山田の手から伝わってくる体温を感じると、僕はなんだか幸せになった。山田の持つオーラが僕を包んでくれた。



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