第17話 Footbath(足湯)

僕と山田は足湯がある外へと出て、カウンタータイプになっていた席へ着きくつろいだ。カウンター越しに見える夕間暮れの茜色の空、芦ノ湖の色、箱根の木々の緑のコントラストが景色を作り出す。箱根の夜の景色は、何とも幻想的だった。


僕「ついさっきまで温泉に浸かっていたけど、足湯っていうのもまた風情があっていいよね。日本の温泉って感じだよね。」


山田「そうですよね。それにここからの景色も最高ですしね。夕食を食べたら後程また足湯につかりに来ましょうよ。」


僕「OK」


山田「この後の夕食も楽しみですね。なんだか酒井さんと一緒ってだけで、俺は、幸せなんですけどね。」


僕「山田君、夕食も楽しみですね。夜の足湯もまた寒暖差でいい感じでしょうね。ちなみに山田君は、ぼくのどんなところがそんなに気に入っているんですか。」


山田「酒井さんの雰囲気ですかね。それと俺の知らないことをたくさん知っていらっしゃるところです。後、顔もタイプなんですよ。ってところですね。」


僕「そうですか。山田君より長く生きていますから、それなりに知識もあると思いますけどね。後は雰囲気ってその人その人が持っている世界観などにもかかわってくるのかもですね。」


山田「そうですよ。きっと。酒井さんの空気感に俺はノックアウトされちゃいました。」


僕「山田君にそう言っていただくとなんだかうれしいですね。性別を超えてつながっているって感じですね。それはそうと足湯は夜になると雰囲気があっていいかもですね。」


山田「夜になるとなんだかカクテルかなんかを飲みながら足湯って最高ですよね。」


僕「いいですね。それ最高ですよ。。」


山田「今日のディナーも俺頑張って食べちゃいます。」


僕「山田君は若いから食欲旺盛ですからね。若いうちはどんどん食べちゃってください。それも若さの特権ですからね。おいしいものをおいしいと感じながら食べられるのって幸せなことですからね。」


山田「そうですね。」


こんな会話をしながら館内を歩いていると、気が付くと部屋に到着していた。やはり連れがいると何かと楽しいと感じた瞬間だった。



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