第1話 いもうと
「おに~いちゃ~ん!」
部屋の外から声が聞こえる。でも、ねむい。
階段を昇る音が聞こえる。でも、ねむい。
足音はどんどん近づいてくる。でも、やっぱりねむい。
そして、ぼくの部屋の扉が勢いよく開く音がして、
「おにいちゃん!起きてよ!」
と、かわいい女の子の声がぼくを起こそうとする。
「むー……」
「学校に遅刻するよ?」
「いまなんじ……」
「7時!」
「じゃあまだねる」
「だーめ!」
「うにゃぁ……」
しきりにぼくをふとんから追いだそうとするこの娘の名前は、まや。
ぼくの2つ下の妹だ。
もう準備は済んだのか、中学校のセーラー服を着て、髪型はポニーテール。
妹でなければ、いますぐにでも告白して彼女にしたいくらいかわいい。
ぼくの名前は
ぼくはまやに手を引っ張られながら階段を降りる。
リビングには誰もいない。
親は共働きだ。ある同じ職場で出会って、結婚して、すぐに仕事を辞めてそれぞれ別の仕事に就いたらしい。まあ、今はそんなことどうでもいいけど。
ぼくはまやの作った朝ごはんを食べて、
学校の準備をして、
「いてら」とか「
それぞれの学校へと向かう……
おっと、鍵をかけるのを忘れてた。
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