ラビーって何者!?
ラビーって何者!?(1)
翌日から、新たな旅立ちの日まで、というより、元いた時代へ戻るだけが。なるべく、3人一緒に行動することに。
アリスたちは、庭で遊んだり、本読んだり、アニメ見たり、いろんな話をしたり。未来のアリスが食事の準備をする時は、アリスも一緒に手伝うようになっていた。
その頃、AIアリスおばあちゃんは、私はほったらかしかいと、少しすねていた。
ここへ来て、また、成長したアリス。明日はいよいよ、元いた時代へ戻る。
そんな中、未来のアリスは朝から1人で買い物に行き、2時間くらいで戻って来ると、研究所に行き、AIアリスおばあちゃんと2人で何やら話している。そして、タイムマシンのトランクを開けて、また何やら積み込みをしている。
この日の夕方。お別れ会が始まり、未来のアリスの手作りケーキが振る舞われ、たくさんのごちそうがテーブルに並び。ラビーはいつも野菜だが、テーブルからあまりにも美味しそうな匂いに、少しうらやましそうにしていたラビーだった。
未来での最後のお泊り。アリスとラビーは、未来のアリスの部屋へ行き、3人一緒にベッドに。
この3週間、いろんなことがあり、未来のアリスの記憶には、今がある。しかし、アリスが元いた時代へ帰ると、その記憶は変わる。アリスとしての記憶になる。これでいいのだと、寂しい気持ちだが、楽しい思い出が残り。本当に楽しかったと、未来のアリスはアリスとラビーに言うと。アリスとラビーも本当に楽しかったと言い、ここで過ごした3週間は、絶対に忘れないと。しかし、ラビーは複雑気持だった。
明日は、午前中にタイムトラベルする予定。3人はそれぞれの想いを胸に眠りについた。
翌朝。
いつも通りに朝食の準備をする、未来のアリス。何故か、楽しそう。それが気になりキッチンへ行く2人。
すると、見たこともない箱が置いてある、小さなテーブルの上に。
未来のアリスはアリスとラビーに、料理の邪魔だと言われ。最後の日なのに、今日は2人だけで朝食を食べなさいと言われ、テーブルの上には既に朝食の準備が。
アリスとラビーは、言われるがまま食事を済ませ。未来のアリスはアリスに、後片付けはしなくていいから、花壇に水を撒いてと頼み。アリスとラビー庭出ると、今日も日差しが強く、暑くなりそう。そこには、手入れのいき届いた花壇に綺麗な花。
アリスが水撒きをしていると、未来のアリスが庭へ。しばらく何も言わず、ラビーと一緒に水撒きを見ていた。
水撒きが終わると。未来のアリスは、アリスに礼を言い、3人は研究所へ。
地上に出てくる研究所。シャッターが開き。この後、アリスとラビーは驚く。
未来のアリスは、タイムマシンのトランクを開け、中身を全部出すようにアリスに言い、それを作業台に並べると。
新しい服にズボン、水、食糧、救急箱。小型無線機と発信機に、スマホ5台とデジカメ3台。タブレットPC3台に、サバイバルセット。あとは、予備のバッテリーと毛布2枚。
すると今度は、未来のアリスはタイムマシンの出入口を開け、座席を全て倒しベッドになり。いつの間にこんな機能がと思うアリスだが、何故、帰るだけなのに、こんなものがトランクにあるのか、訳がわからない2人。
このことについては、あとでわかると未来のアリスは言い。作業台に並べた品物はタイムマシンのトランクに戻され。未来のおばあちゃんはアリスに、帰り支度をしなさいと言い。自分の部屋に行くアリス。ラビーはここに残り、また、何やら2人で話しを。
15分経ち。アリスは帰り支度を済ませ戻ってきた。アリスの服装は、ここに来た時の服装になっていた。
少しの荷物が入った手提げ袋をタイムマシンのトランクに入れ。アリスとラビーは、タイムマシンへ乗り込んだ。ラビーには、専用のシートが用意され。アリスは急に目頭が熱くなり。
「……おばあちゃん、ありがとう。楽しかった。また、遊びに来るからね」
「もー、何言ってるの!? それはダメでしょう!?」
「そうだよね。ごめんなさい」
「アリス、ラビー、気をつけてね」
アリス思わず。
「もー、何言ってるの!? ほんの数秒で着くんだから大丈夫」
未来のアリスは、急に真剣な表情で。
「アリス、これだけは約束して。何が起こっても ラビーのことを信じてあげてね」
そう言われ、意味不明のアリス、困惑気味だが。
「分かった」
その時、タイムマシンの起動スイッチがONになり、ドアが自動で閉まり。どうやら、帰る時間。手を振る未来のアリス。アリスとラビーも手を振り、ありがとうと叫び。タイムマシンは姿を消し。タイムトラベルを開始した。
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