3日目 「懐かしい会話」
「日が昇っちゃったな……」
板見は洞穴の外を見て少し落胆した。
砂漠の日中は気温が上がり車移動を想定していたため、板見は軽装であった。
そのため体力の消耗しやすい日中を避けるため、再び日が沈んで夜になるのを待たなければならないからだ。
「また夜になるまで作戦を練るか…」
しかし考えが定まることは無かった。
行き詰まった板見が顔を上げスナネコの方を見るとスナネコは丸くなり寝ていた。
……
「そう言えばこの島ってほんと不思議だよな」
「確かにな、ここ全然広くないのに砂漠やらジャングルやらステップ、雪原とかのバイオームがひしめき合ってるもんな」
遠藤と八田がそう話していた。
この島は太平洋の日本の接続水域に突如として噴火して出来た島であり面積も隠岐諸島程度の広さしかなかった。
「でもさなんでこんな海の真ん中にあるのに砂漠があるのでしょうね?」
「それに出来たてなのに自然が根付くの早くないか?」
砂糖と東郷の指摘は皆をより深くなやませた。
確かに、この島はまだ出来てから2年半しか経っていなかった。
にもかかわらず、色々な気候に富んでいた。
その上、この場所には似つかわしくない気候も多かったのだ。
……
そして自分が皆に何かを話したようだがそこで記憶は途切れた。
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