勝成との人生
暑い夏を普通に通り越して
待に待った7ヶ月が通過11月
少しの肌寒さを感じつつ
冬の訪れを待っ。
婚活を始めたのは内緒。
勝成もあれ以来訪ねて来る事
もなく静かな落ち着いた毎日を
送っている。
そんなある日🌙☁️
今日は久しぶりに大学の友人達と
プチ同級会。
少しお高いレストランを予約して、
子供は親か、旦那にあずけ
皆、独身気分で御来店。
20人の内、独身は私と 、
シンママが五、六人
この歳になれば夫婦問題も色々で
てくる。
姑問題、旦那の浮気、近所付き合い
子育て問題。
ミクも跡継ぎの元嫁だから
よく分かる。
予約テーブルまで背の高いきちんと
七三分けで髪の毛をワックスで
固めた黒のシャツに黒のパンツ
ワインカラーのエプロンをつけた
めっちゃカッコイイ、スタッフさんが案内してくれた。
皆ソワソワ
イケメン好きな30代女子。
・・・の目に止まったのはイケメン
スタッフさんだけじゃ無かった。
目の先には20代後半‼
イケメン男子が五、六人‼
の後に
キャッキャキャッキャ
若い20代の女子登場。
「あ‼残ねーん!
合コンだワ。いいなぁー
若い」
私達30代と20代女子は
before after
遥か20代に思いをはせる。
「あの頃はさぁ〜楽しかったよね
帰る時間なんて気にせずに
朝まで遊んでたじゃん。」
「だよねーえ、
二、三日寝なくても平気だったし
今はいっも、眠いもん。」
「そうそう、ちょっと寝れば
元気も、お肌も復活してたよねー
今はヤバいワ」
女30代のお喋りは止まない。
しかしイケメン達がみていたのは
20代の娘ではなく熟女組の
彼女達だった。
「おい、あの集団皆、綺麗じゃね。」
友人達がザワザワしだす。
比べる訳では無いが20代前半と
30代前半、油のノリがちがう。
落ち着いた雰囲気に癒されたいのは
俺だけじゃない‼
「うわっ‼あの人
可愛いー♡」
友人の大輔が熱く見たのは・・・
ミクだった。
俺はイラッとしながら
「ミクは俺の女だから手出す奴は
〆るぞ!」
その一言に全員ちゅーもーく!!
「勝成、マジか‼
知り合いか?」
ミクを気にしつつ
合コンの20代の女の子達とは
それなりに楽しんでいた。
チラッ チラッ落ち着かない。
「ね、ね、あの子達、チラチラ
こっち見てるよ。」
ミクは
「ヤメヤメ‼ 20代に勝つ訳ない
じゃん。
20代と勝負?精神も体力もガタガタ
に、なるんだからぁ。」
酒の強い30代、ミクも赤ワインを
ゴクッ!ゴクッ!
酒弱いのにゴクップファ
勝成は少し心配になって来た。
「ミク、飲みすぎじゃね。」
ミクはピンクの華やかなワンピース
にブラウンの網目のゴツゴツした
カーディガンを羽織っていた。
体が熱くなりカーディガンを脱ぐと
胸元の白さと可愛らしい巻き髪が
ホンワリ揺れた。
合コン彼氏達はゴクッ‼
それを見た勝成が、不機嫌になる。
そんな勝成がいることを
ミクが気づかない訳では無い。
ミクが、呆然と見つめたその先には
勝成の楽しげに笑う姿があった。
チラッ、ミクが勝成に目をやると
彼はわざとらしく、女の子に接近‼
肩を組んだり、顔を近付けたり。
「フッ‼ 楽しそう。」
ミクは又ワインを堪能した。
「女の子若いねー
23〜5くらいじゃない?」
皆昔の自分の姿と重ねているのか
ジロジロ
「あー羨ましい。」
「ꉂꉂあははは
私達は、浦島太郎のじいさんか?
あ‼」
ミクの肩をバシバシを叩きながら
智ちゃんがꉂ笑笑ꉂ
智ちゃんも二、三日前に離婚成立‼
日頃の鬱憤かコチラも同じ穴の
ムジナ状態。
しかも、こちらも旦那の浮気、
こちらもそんなこんなで大盛り上がり向こうもラブラブトークで大盛り上がり。
「フゥ=3ちょっと飲み過ぎた
かも。」
ミクは火照った体をハンカチで
パタパタと扇いだ。
チラッと合コン席をチラ見すると・・・
勝成は可愛らしい20代の
女子とイチャイチャ
今日はあのミディアムヘアー
の子をお持ち帰りか‼
私に惚れたとか言いながら嘘か‼
まーどーでもいいか‼
騙され無くて良かったワモヒョヒョヒョヒョ
ミクは思った
「成美の言う通り、浮気虫は
誰でも飼っているのか・・・?」
チラッ私、勝成を気にしてるのか?。
なんで?
彼は女の子と楽しくトーク
ミクに気づく訳もない。
『そうだよねーこんな物件より
若い子の方がいいのは
あったり前かー。
若い子見たら気が変わったんかー
(((壊゚∀゚)))ァヒャヒャヒャヒャヒャヒャ
皆、男は若い子好きなんだよなー』
ウップ
「ちょっ、ちょっ、ミク
飲み過ぎだよ﹏ 」
ウィ-((~(´д、`~)ヒック
男ってヤレれば、ちょっと遊ぶ
くらいならそれで良いと聞いた
事がある。
ちょっと気が合えば一晩過して
さよならーってか(T▽T)アハハ
顔は、ヤレれば 拘らない。
成程そうなのかーw
「ミク、ミク、ミク、ミーク
ミーク寝た?早っ‼
どうする?ミクーミク‼
ミクは夢をみていたのか?
違う次元にとんでいっていたのか?
ミクが、皆とワイワイ喋っていると
向こうから髭を生やした老人が
現れた。
老人は浮浪者のようでボロボロの
帽子とシワのよったシャッ
ツギハギのあるズボンをはいて
ミクの隣の席に座った。
「あの・・・」
ミクはその後、言葉が出て来なかった。
老人はニコりと笑い
「なにか食べ物貰えないかのぉ?」
と聞いてきた。
「ああ、はい。
私は沢山いただいたので
良かったら
どうぞ‼」
ミクは取り皿に並んだ料理を
取り分けて老人に
渡した。
「どうぞ。」
「おお、美味そうじゃな!
ありがと、ありがと。」
老人は、つぎ分けられた料理に箸を
つけることも無くハハハと笑った。
「お前さんは離婚したばかりだが
気持ちは落ち着いたか?」
「いえ、まだキチンとは・・・」
「フム( ˘ω˘ )フムそうか?
お前さんはV字の分かれ目に
おるんじゃぞ“‼」
「え‼V?」
「お前さんの気持ち次第で
二人の男の人生が変わるんじゃよ。」
「二人の男?」
「お前さんの元夫拓哉、その友人の
勝成‼ お前さんは苦しいか?」
「未だ夜中うなされて
飛び起きる時もあります。」
「ウオッホッホ、そうか、そうか‼」
「もしかして、私の人生が
分かるのですか?」
「ウム、まあそうだよ。」
「教えてくれませんか?」
「そうか・・・じゃあ勝成の
方からの・・・・・・人生を歩むんじゃ
楽しみなさい。
勝成が終わったら拓哉との人生を
用意しよう、良く考えて
決めなさい。
最後にどちらを取るかお前さん次第
お前さんが決めたらいい。
「あ・・の、貴方は?」
ミクは朗らかに高笑いをする老人を
不思議に思い聞いて見た。
「ん・・・そうじゃな!
拓哉の・・知り合いじゃ」
「拓哉の知り合い?・・・どんな?」
「ひょんな所で会っちまってのう
ワシを見た人間には、幸せに
なって貰わにゃワシは国に帰れ
んのでな!」
「え、国?外国人ですか?」
「ん?ま、まあそんなとこじゃ。」
ハハハハ
食事を・・ありがとう・・な
お嬢・・・さ・・ん。」
ミク、ミク、ミク
「どうしょう、寝ちゃった。」
すると歳上マダムの中に突然目の
覚めるイケメンが、
スタスタスタスタと割り込んで来た。
そしてテーブルにうつ伏せたミクを
スッと抱き抱え
「ミク꜆꜄꜆»起きてミク
꜆꜄꜆꜄꜆»ポンポンミク、ミク‼」
マダム軍団は唖然
小娘達は呆然
合コン男子はヒュー´³`ヒュ〜♪
´³`ヒュ〜♪ヒューヒュー♪♬♩
「えっ・・とすみません。
ミクは連れて帰ります。」
「オイ、勝成‼」
「ゴメン、俺の彼女なんだ‼
後はよろしく頼む‼」
「お、オウ。」
「ミク、帰るぞ
掴まれるか?」
「う・・う・・・ん。」
「よーいしょっと‼」
勝成は弾みをつけてミクを抱え直した。
「ミクがすみません。
ご迷惑かけました。支払いは
コッチで持ちますから
色々召し上がって、楽しんでください。」
勝成は支配人らしき男性に何か
話すと「じゃ、失礼します。」
と頭を下げてミクを抱いたまま
エレベーターの方へ歩き出した。
若いマダムメンバーも
合コン男メンバーも
ワイワイきゃきゃー
「ん〜もうっ💢
何よーあんな歳上‼」
「ホントよ!狙ってたのにぃー
(●`з´●)」
「ムカつくー‼٩(๑`o´๑)۶」
「おばんに負けたのー
キーキーキーく、悔しーいっ!」
ジロジロとミクの友人を見ながら
愚痴グチグチ
「ちょいとアンタら人の事
ボロクソに言わないでくれる?」
熟女姉さんたちは激オコ
「ミクはね、才女だしあんたらの
アンポンタンとは訳が違うのサ
帰国子女だし、ペーラペラ
男が惚れるのは当たり前
中も外も、昔からモテモテ」
「若いだけでヤリ男探してる
あんたらとはわけが違うの‼
ガキ‼」
気の強い姐さん達は
娘達に喝を入れる。
娘達は꜆꜄꜆꜄アタフタアタフタ;ヤベエ
年上のオンナはつえぇー
トドメの一言が
「帰れ、ガキ‼」
「ば、場所変えましょ行こ
行こ行こ・・・。」
小娘達はスゴスゴとお帰り支度
しかし合コン男子はマダムと飲みたいと言い出し、誰もついていかなかった。
熟女姐さん達は若いツバメを連れ立って久しぶりに楽しい夜を過した。
今じゃツマミ食いするのは
既婚の男だけじゃない。
ある程度人生経験豊富な熟女には
ツマミ食いはやめられないウッヒョ~
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