朝帰りの拓哉

「ウワッヤベぇー飲み過ぎた。」

拓哉はボサボサの髪を撫でながら

ポワ〜ンとして起きて来た。


「拓哉おはよう。

もう昼過ぎだけどね。ふふふ」


「えっ、

皆んなは?」


「やだなぁユキだけだよ。

他に居るわけないじゃん。

皆、気をきかせてくれたんだよ。

もうご飯出来るよ。」


「ええーつ、もう15時じゃん。

俺帰るワ

ミクが待ってるし」


拓哉は壁にかかった、

丸いコーヒー柄の時計を見ながら

驚いた。


「ああ、ミクさんにはウチに泊める

って電話しといたし

さっき家、出たらしいよ

拓哉はゆっくりして来てだって。」



=͟͟͞͞(꒪⌓꒪*)「ユキんちに泊まった事

知ってるの?」


「うん、話したし・・・❤

公認だね❤認めてくれたよ。

仲良くしてね。だって‼」


嘘だろ(꒪ω꒪υ)

「ミクが認めるって事は

つまり👋バイバーイって事だ‼」


拓哉は実家にも入らず東京に

車を走らせた。


その頃ミクは成美の祖父の経営する

マンスリーマンションへと引越し完了。



拓哉が泡くって帰って来たら

ミクの着替えがスッカラカーン


ガクッ!ヤッパリ


ミクに何度目かの電話をした。

何時間もかけ続けやっとミクが

出た。


「はい。」


「ごめん」

「はい?何が?」

「朝帰りしてごめん、ユキとは

何もないから、」


「そうね、証拠ないから

そう言われたらそうなんでしょう

ねハイハイ。」


「ごめん、信じてくれよ。」


「いーのいいのよ。

ユキさんとはもう関わりたく

無いし会いたくも無いの‼

だから拓哉好きにやってよ‼」


「アイツ悪気ないんだよ。

気にするな!な‼」

拓哉は少し必死コイてる様に感じる。


「じゃあユキさんと遊ばない

飲みにも行かない

一切話さない‼って約束して‼」


「ええ、それはちょっと・・・」


「ユキさんか!、私か、どっちか

キメて‼」


「だから、ユキとは

そんな関係じゃぁ無いんだって‼

誤解しないでくれよ!

幼なじみなんだから。」


呆れながらミクは深いため息を

はいたあと拓哉との縁を

断ち切るように言った。


「一晩過ごして何言ってるの、

いいから、キメて💢

アンタが何もなかったって言っても

町中の人何人信じる?

私は信じて無いから‼


拓哉は男、ユキさん女よ。

お年頃の男女が言い訳しても

なんだかなぁー‪💢


私も男の人と一晩過ごしていいの?

何にもないって信じれる?」


「そ、それはダメだよ。

絶対駄目❌」



「じゃあキメて‼

それ迄かえらないから、離婚一択‼

本気だからね‼`・з・´💢」



ええーつ、(;꒪ö꒪)り、離婚?


その日拓哉からの報告は無かった。

次の日

ミクは拓哉のいない間に離婚届を

テーブルに置いた。


「本気だから‼( `ᾥ´ )ふん"っ」


ミクは一言呟いてマンションを出た。

正直、もう離婚でいい、


疲れた。


拓哉じゃなくて拓哉の実家に

未練が残るけど、仕方が無い。


だいたい嫁残して遊びに行く?


カラオケいくか?

普通は行かないよ💢

行って来たら?と言うのは建前で、

行かないでと言ってるの‼


分かれよ!

空気よめよ。


もう(o´Д`)=з 疲れた・・。




「拓哉、どうだった?

ミクさん認めてくれたでしょ❤

今週帰ってこない?

2人で会おうよー❤」


昼休みを狙ってか、ユキから電話があった。



「ユキ?何言ってんだよ

な訳あるか?


ミクは認めてなんかねーよ。

何処勘違いしたらそうなるんだよ‼」



拓哉は‎フゥ-と深いため息を

つきながらユキに聞いた。


「お前サ、俺の事好きなん?」


「えっ、今更‼」


「どーなん?」


「ずっと好き、拓哉と結婚したかった。

ミクさんさえいなければ拓哉は

私と結婚したはず、そうでしょう

なんであんな年上見っけで

来たの‼」



「あのなぁ!

人の嫁の悪口言うな💢

お前ミクの悪口ばかりブリ巻いて

るんだってな‼


ミクは俺の大事な妻だ‼

いい気持ちはしなかったよ。


ハッキリ言わなかった俺も悪いが

お前とはキスさえ出来ねーよ。

それ以上の事も無理‼


しかしミクなら一日中キスしたい

それ以上の事も一日中したい。


お前は好きだったけど

愛しちゃいない。


なぁ早く結婚しろ

幸せになってくれ。


俺が幸せにしたいのはミクだけだ‼

ユキじゃない‼

お前とは二度と会わないし酒も

飲まない!

二度と俺に構うな‼」



電話の向こうからは啜り泣くユキの

声がした。


拓哉はユキの電話番号を着拒

ブロックした。


もうユキには関わらない、そう

決心した。


いつまでもこんなんじゃ

ユキの為にも、自分の為にも

ならない、やっと気付いた。


「ミク、終わったよ。

ユキにはハッキリ言っておいた。

幸せにしたいのはミクだって‼」


「ふ〜ん。で‼」


「で‼って・・・

だから


帰って来て下さい。」


「どおっしょうかなあ・・

勝成さんに協力して貰って

一晩一緒にいてもらってからで

いい?

そしたら帰るかなぁ」


💦


「だあって‼貴方も私が味わった

苦しみ、味わって貰わないと

気が済まないし、まずぁ、カラオケ ね。」


「ゴメンて、もうしない‼

会わないし、遊ばない約束する‼」


「ふ〜ん。同級会や同窓会は?

どうするの?」


「行きません。」


「ええーつ、⊙_⊙束縛は嫌

しないよ!!そんなん、拓哉の

同級生から又何いわれるか

怖いじゃん。」


「じゃあどうすれば許して

くれるの?」

拓哉は許しの矛先を探して

いるようだ。


「私が同級会か同窓会行ったら

どーして欲しい?」


「行かないで欲しい。

ってか行かせないよ。」


「へ?」


「あーもうっ‼何処にいるんだよっ

迎えに行くから、言え‼」


「まだヤダ帰らない!

もう少し反省して、アキさんの時

と変わらない!


反省しろ‼


もしかしてぇ〜まだ何人か

いるんじゃない?


同じパターン‼

拓哉はお友達と思ってるだけで‼

相手はそうじゃ無い・・・みたいなの」


・・・😨


「二、三日したら帰るから

ちゃんと反省してね。」


それから義母から連絡が来て

ユキさんはお見合いをして

その話がトントンと進んでいる

らしい。


拓哉の事を一途に思っていた彼女は

拓哉が結婚しても尚、諦める事を

しなかった。


きっと苦しい思いをしたと思う。

拓哉の事を凄く

愛していたんだろうなぁ。



彼女には幸せになって欲しいと

願うばかりだ。

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