同級生‼ 拓哉ねらいのユキVSミク🐞

「ミクちゃんどうしたの?」


「え?」


「なんかあった?」


お婆ちゃんは、庭に咲くチューリップの手入れをしながら、話かけてきた。


「すみません、今ユキちゃんって

お義母さんを、お義母さんって・・・

呼んでたりしてなんか何となく

いい気がしなくて、

私ダメだなぁと思って。」


「ああ、ユキちゃんね、あの子

小さい頃から拓哉になついててね、

ウチに入り浸りなのよ。


ミクちゃんが嫁に来てもうすぐ一年

ミクちゃんとも仲良くなってほしいわ!

ミクちゃん、すっかりコッチにも慣れてみんなビックリしてるのよ。

私達も安心してるのよ。



まあ、最初は近所の人達もね、ユキちゃんが拓哉 のお嫁さんに来るもんだとばかり思っていたかもしれない。


でも拓哉は昔から、ユキちゃんには

気持ちが無くて妹が欲しかったみた

いでね、妹扱いよ。


だからお義母さんって呼ぶのよ、

ユキちゃんちは、お母さんも看護師さんでね、お父さんは会社の幹部職で共働きだったから、うちを頼ってきてね、寂しかったのかなあ。


幼稚園の頃からずっとウチにいたのよ。



気にする事はナイナイ


うちの嫁さんはミクちゃんなんだか

らドーンとしていればいいのよ。

全く、悪い子じゃないんだけど

拓哉もケジメをつけなくちゃいけないよ!

ユキちゃんも困った子だね。

今度良く言い聞かせておくから。」



「いえ、大丈夫です。

おばあちゃんの誕生日なのに

変な心配させてしまって・・・

すみません。」



「さあさ、お昼にしましょうか?」



「朝、お義母さんが作った

お煮しめがあります。


あと鮭と豚汁でいいですか?」


「うんうん、年寄りは

それで充分。」


おばあちゃんは私と同じで良く食べる、80歳になっても元気。


コポコポコポ🍵🍵

ダイニングテーブルで、2人分の熱いお茶を入れる。


おばあちゃんと2人お昼ご飯を

食べていると拓哉から

電話が入った。


おばあちゃんに代わると

「拓哉かい。

お前何考えているの?

ミクちゃんに心配かけちゃダメよ

ユキちゃんどうにかしなさい。

誕生日なんかどーでもいいし、

etc・・・くどくど」



おばあちゃんの愚痴は止まらない。

話すだけ話すと


「あんくらい、言わないと

拓哉はわからないからねぇ〜

オカワリ。ニッコリ」


お昼ご飯をタップリ食べたおばあちゃんは自室へと籠り、お昼寝


夕方になりユキちゃんと義母は帰って来た。



ミクはユキちゃんに

「義母さんが、

お世話になりまし た。」

と挨拶をした。

フン

「べっにィー大丈夫ですよ。

お義母さんは私のお義母さん

とも思ってるしミクさんに

御礼を言われてもねぇ〜」



そう言うとお義母さんの荷物をもち

玄関からスタスタと上がり込んできた。


「え、え、あ、あの〜」



「大丈夫、大丈夫、何時もの事よ‼

ね、義お母さん。」


ユキちゃんはそう言うと買い物してきたらしいレジ袋を、ドッカとテーブルに置いて、冷蔵庫を開けて玉子やハムを突っ込みだした。


お義母さんも苦笑い。


ユキは、買い込んできたらしい魚を


デ━━━━ン‼

まな板に乗せて捌きだした。

どうやら、お寿司を作るらしい。


「おばあちゃんの誕生日だから

奮発したよー」


おばあちゃんと義母は苦笑い

ミクに気を使ったのだろうか?


すると車の止まる音がした

ハッとして、ユキは手を洗い

飛び出したのはミクじゃなくて


「拓哉﹏ 」

ユキちゃんだった。


「拓哉~ォカェリィ~♪」

ユキちゃんは万遍の笑みで拓哉を

出迎えた、もうベッタリ。


(〇△〇)!!!な、なぬ‼

ミクもビックリ‼


拓哉も何時もの事なのか

あまり気にもしていないような感じ


「拓哉どうしたの?来れないんじゃ

なかったの?」


ミクは、拓哉の腕を握り、ご機嫌なユキを見ながら不審な顔をして聞いていた。


「いや、俺」

と言いかけた拓哉の言葉を押しのけ

ユキが拓哉にとびついたまま

「おばあちゃんの誕生日

だからお寿司食べに来たんだよ

ねぇー

ユキの作る寿司食べたいってさっき

言ってたもんね」

とニコニコしながら言った。



「は?あ、ああ」

拓哉もチョット焦り気味!


「さっき?電話したの?

ユキちゃんにしたの?

なんで?

私にするのが普通じゃない?」

ミクも小姑丸出しのユキにいじられ

ていたからか拓哉の顔を見たら急に

苛立ってしまった。


「え、あ、違うよ!」

拓哉はかなり焦った。


「いや、ユキからかかって来て

同級生も来るから来いって言われ

てさ、違うの?」

クフフ

「あらぁー来るよ〜

私、集合かけといた。」

ユキちゃんは

アッケラカーンとして当然

みたいな顔をしていた。


普通なら嫁のミクに相談しないか?

ミクはそんな不満をいだいたが

ユキは、私よりこの家の事を知っている。

新米のミクにはユキは嫁もどきの?

先輩なのかも知れない。

ミクもなんか訳分からない!



「え、友達?私知らなくて、

どうしょう。

お友達の分 用意してないよ。」


ミクは嫁としてもてなさなければ

いけない、妙な使命感を感じていた。


「あー大丈夫!大丈夫

私が作るし、腕に自信があるし」

ゆきちゃんはニコニコして台所で

我が物顔


「ユキ、ミクも料理はピカイチ

だぞ!凄い上手いんだぞ」


拓哉はニコニコ、ユキを見下ろしながらミクの料理上手を自慢する。


「へぇそうなんだ、伊達に歳は

とってない、テキな‼ꉂꉂウケル」


「コラ、ユキちゃん‼」

義母が暴走しそうなユキの言葉を

止める。

が拓哉はあまり気にしなさそうに

呟いた。

「ハハハハハそうそう

凄い上手なんだぞ。」


カクッ➷ミクは的はずれな褒め様に

ズッコケそうになる。


ケーキはミクの手作りと

ユキの手作りが並んだ。

甘々なチョコレートケーキに対して

ミクのフルーツケーキは甘さ控えめ

で優しい仕上がりになった。


テーブルにもユキの料理と

ミクの料理が並んだ!


若者好みの油っこい料理と並び

茶碗蒸しやポテトサラダ

鮭のムニエルやほうれん草のおひたし


お婆ちゃんの体を考えたミクの

料理は、ユキの作る料理とは

対象的だった。


ミクは帰ろうと思ったが

折角の80歳のおばあちゃんの

貴重な誕生日

ここは歳のこうで、ミクはぐーっと

我慢する事にした。


やがて7時拓哉の友人も16人くらい

集まって、女の子も何人かいて

和気あいあいの、おばあちゃんの

誕生日になった。


「ウワッ・・・拓哉の奥さん綺麗」



拓哉もミクを引き寄せ自慢する。

「苦労して嫁にしたんだ

モテて、中々いい返事

くれなかったんだぞー」



ミクは「そんな事はないわよ。」

と謙遜しながら気を使いながら

でも嬉しかった。


拓哉がミクのほっぺに-☆Chu!!


同級生らが目配せをしながらシーン

となった。


おばあちゃんが

「そりゃウチの大事な嫁様だし

私もミクちゃんで良かったと

思ってますよ。ハハハハハ

ん〜ん、ミクちゃんのムニエル

最高‼ウンマーィ」


シ━━━ン

「(( ̄▽ ̄;;)ア、ハハハハ…本当料理

上手ですね、イテツ」

拓哉の友人が褒めると同級生らしき女の子がポカッと頭を叩いた。



「ああ、ハハハハ💦、ユキの料理は

相変わら拓哉の好物ばかりだなぁ。

脂ギッシュ (+。+)ポカッイテツ」



ミクが居る事で、同級生は思う様に

話が出来ないのかミクに気を使って

いる事がミクには、良く分かる


気まずい

シ━━━━━━━━━━ン‼




「あーお腹いっぱい、ミクちゃん

部屋に行こうか、連れてって」


おばあちゃんはミクを気にしながら

ミクを連れ出した。


「まーったくしょうもなドッコイショ」

おばあちゃんは

「気にしなやーミクちゃん。

うちの嫁はミクちゃんなんやから

な‼」

自室のソファーにドッコイショと

腰を下ろしパチッとテレビをつけながら



「 あの子達は小学校から一緒でね

ユキを気遣ってるだけだから。

あらららケーキ食べてない笑」


おばあちゃんはミクの作った

ケーキを食べたいと言い出しミクは

取りに行った。


義両親も引きあげたらしく広い12畳の座敷にはプチ同級会みたいになっていた。入るに入れず戸惑っていると


「拓哉、ユキの何処がいけなかっ

たの?彼女4個上なんでしょ。」



ストレートヘアの気の強そうな

ユキの親友らしき子が拓哉に

詰め寄った。


「ユキだってそんな気ないよな〜

俺とユキは幼馴染だし

有り得ん。」



拓哉はキッパリと言った所を見ると

本気で拓哉はユキを幼馴染としか

思っていないらしい。


ミクは少し安心した。



「拓哉、ユキはずっとあんたを

好きなんだよ!可哀想じゃん。」



「いやいやいや拓哉の嫁さん、

美人な上に可愛ー

拓哉の気持ち良く分かるワ〜」

お調子者でポッチャリとした男性が

茶化し始める。


ポカッ

誰にぶたれたか分からずキョロキョロする彼

「イテツだって美人じゃん。

優しそうだし、気がきくし

拓哉羨まし過ぎる」


男の子達は拓哉を羨ましがってる。


拓哉はニヤニヤしながらビール

を飲んでいたが・・・

隣にはピッタンコとユキが

スタンバイミクはその状況が、

ワカラナイ?


同級生も拓哉も何時もの事なのか

気にしていない。

アキを思い出させる行為。


ガラッ

ミクが入って行くと話が止まる。


「すみません。

おばあちゃんが私のケーキ

食べたいらしくて、

拓哉一緒に持っていこ

う。」


「おう」


「私おばあちゃんにカフェオレ

入れてくるからお願いね。」


ミクは拓哉にそう頼んで

キッチンへと向かう。



「分かった。」


背中に拓哉の返事をききながら・・・


「ヒューヒュー、拓哉臀にしかれ

てるなw﹏ 」


冷やかされながら拓哉はケーキ皿に

ケーキを取り入れようとした横から


「私やるよ。」


ユキがケーキ皿を取り上げた。

そしてミクのケーキでは無い

ユキのコッテリとした

チョコレートケーキを皿に乗せた。


「お、おおう💦!」

拓哉は、あげた腰を下ろし又胡座を

かいた。


「拓哉?」


ミクがカフェオレを入れてきた時

ユキの手がスッと、伸びてきた。


「はい‼」


ユキから、ミクに差し出された

ケーキ皿にはユキの作ったケーキが、ドカンと乗っていた。


「えっと、ごめんなさい。

おばあちゃんは私のケーキって

言われたんだけど・・・」


「あ、ああぁぁそ、そうだよな‼

ごめん、ごめん💦」


拓哉はミクにもユキにも

気を使いながら2人を取り繕う。


「いい大丈夫、私やるから

拓哉先にカフェオレ持って行って」


ミクはユキの🍰を又切り分けられた

🍰の乗る皿に戻し、ミクの作った

🍰と、取り替えた。



「お、おう。」



゛ムッカー

「なんかさー皆楽しく飲んでる

んだし、ミクさん遠慮してくんな

い。シラケるし・・・


私達拓哉に久しぶり会ったのに

邪魔して欲しくない!」


ユキの仲良しらしい子が、

我慢出来なくなりミクを見ながら言う。


ミクもムッとしたが必ず

4個上と言う呪文が脳内を駆け巡り

平常心を装っている。


本当は逃げ出したいくらいなのに

場をしらけさせたくなくて

グッと我慢する。


「あ、ごめんなさいね。

気使わせたかな、ハハハハハ」

ミクは苦笑い。


しかし拓哉は

「ミク、久しぶりだから

ごめんな‼ 気にするな皆

本当は、 良い奴なんだ。」

拓哉が見かねたのかミクに声をかける。


「あーやな雰囲気!

じゃあさ、カラオケ行かない

行こうよ。」


1人の女の子がテンション上げて

声をあげる。


何人かの女の子が

「ユキいい加減諦めなよ。

拓哉もハッキリ言え‼

ミクさん凄く素敵な女性じゃん。

拓哉が惚れてるの良くわかるよ。」



「何言ってんの、そんなん

ユキが可哀想やんかー‼」


女子は対立‼


男の子はヤレヤレヤレ、


拓哉争奪戦か‼


拓哉はニヤニヤしながら男友人に

つつかれまくる。


「相変わらずモテるなぁ‼」


1人が拓哉を代弁するように


「‼ユキも好きだけど

ミクもすきなんだよ

俺選べないよーってか?」


拓哉の友人がニヤニヤする。

そんな男子達に呆れたのかユキ派の

彼女達はムツとしている。



「あーぁ、ほーんとシラケた。

場所替えしょー

カラオケ行って盛り上がろうよ。」

ミクを見ながら何人かの女子が当てつけがましく言いだした。


「じゃあミクも行こう。」

拓哉が誘うと


「ミクさんは片付けがあるでしょ

なんたって拓哉の嫁なんだから」


ユキの友人はミクを敵扱いで

睨んで来た。


ミクは相変わらず拓哉の横に陣取り

拓哉に腕をからませベッタリして

いる。まるでアキ‼


「もういいよ

どうぞ 拓哉カラオケ行ってきた

ら・・・」

拓哉を見ながらミクは微笑む

( ̄▽ ̄;)ハハッ本心では無い

俺も行かないと言ってくれるはず!

ところが・・・


「え、いいの?

やったぁ♪」・・・ウソてしょう

ミクは唖然

拓哉も喜んでるって事は拓哉も

私が邪魔か?


まあ昔話で盛り上がってるのに

皆に、気を使わせているミクが居るのは、なんだかなぁーって感じか?

帰ったら覚えてろよ!

と心で思いつつ顔には出さずニッコリと微笑みながらミクは思って無い

事をいう。


「いいよニッコリ久しぶりなんだから

楽しんたらニッコリ。」



「行こ行こ、気分わる﹏」

そんな寛大な心を見せるミクに彼女

達はイライラし捨て台詞を残し皆

カラオケへと場所変えする為

誰か呼んだのかタクシーが五、六台

入って来た!


その後2人引き返して来て

「てつだいます。」

そう言ってくれたがミクが断ると


「大変さは分かりますよ

私達既婚者なんで後から

主人が迎えに来ますから。」


「ホント、ミクさん良く我慢

しましたね。

彼女達は何も分かって

ないんですよ。


皆独身だから自由なんです。

すみません、ミクさん

嫌な気分ですよね。

私だったら掴みかかりますよ。」


苦笑いするミクを申し訳無さそうに

2人は見つめながら、義母が出して

くれたエプロンをつけて貰って

一緒に片付けをした。




帰りにミクとユキの作ったケーキと

料理の残りを持たせた。


お義母さんも出て来て

子供さんにとお菓子を袋に入れて

持たせていた。


義母は

「これが独身と既婚の違いよ。」

とニッコリと笑った。


「ごめんねミクちゃん

拓哉が帰ってきたらお説教しなくちゃ」


義母は深いため息をつく。



夜知らない番号から電話がなった。

何回も同じ番号からかかるから

渋々ミクは出て見た。


「ミクさん、起きてた?

ユキですけど。」


「ああ、ユキさん?

拓哉まだ帰らないんですけど‼」


「ああその件で電話したの

拓哉今日ウチに泊めるから

別に初めてじゃないし

いいでしょう。」


「えっ困ります。

初めてじゃないって

どう言う事ですか?

迎えに行きますから

どこのカラオケですか?」


「来なくて、いいわよ。

昔から酔うと、泊まってるんだから

朝はちゃんと返しますから💢

今始まった訳じゃないから」


「迎えにいきます。

ってか、拓哉既婚者ですよ。

分かってます?」


「でたー‼でたーナイワ‼ 縛り付け

拓哉も、結構窮屈って言ってるし

たまには遊ばせてあげなさいよ‼」



「拓哉を出して‼」

堪忍袋の緒が遂に切れた。



「無理、もう寝ちゃったし

昔から可愛いの〜❤

寝顔‼」



「む、昔からァー💢💢」

そうなんか?2人はどんな仲?


「昔からそんな仲なんですね。

じゃあ好きにしたらいいわ‼

ハイハイ拓哉の事は、貴方にも何らかの権利があるのね、

よーく分かりました。



ハァーもういいです。


拓哉にどーぞどーぞごゆっくり

とお伝えください。」



ブチン!

ミクはたまらず電話を切った。


部屋に戻ると帰る用意をして、プンプン💢💢しながらふて寝した。

その日、日にちをまたいでも

拓哉は帰らなかった。


「ごめんなさいミクちゃん。」


「全くしょうがないね。」


お義母さんは、

気が気では無いようで

でも、おばあちゃんはしずかに

お茶をすすっていた。


「慣れてますから・・・。」

とミクはボソッとつぶやいた。


しばらくしてミクは

用事があるからと先に

帰る事にした。


義母は、ずっと心配そうに

していたが拓哉が帰らない事実は

隠しようがない。

ミクが怒るのも当たり前!


一般的には浮気と言うのだろうか?

お泊まり先はユキのマンション‼


義母も一緒に居るのが誰なのか

分かっているのだろう。

深い溜め息をさっきから何度も繰り返す。










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