第3話、小鬼
熊だ、親子の新しい熊の毛皮がある
俺の弓なんかじゃ毛皮を貫けないのに、誰がどうやって傷の無いキレイなままで倒して肉も獣脂も取って持って来たんだ
それも1晩で神様の悪戯か?
薄気味が悪い
これで森が安全になったのなら良いんだが、まだ気を付けていよう
「夜中に何か物音はしなかったか?」
「きが つかなかったなあ」
「そうか、毛皮は別の熊だと思うから森に行くならまだ気を付けるんだぞ」
「近くのキノコを取りに行くくらいだよ」
「森の入り口のここまでは来ないだろうが奥には小鬼《ゴブリン》の巣があるから気を付けるんだぞ」
「メメンより大きくて、キバがあって、かわがミドリやキイロのたくさんいるカイブツなんでしょ?」
「そんな感じだ。エルフやドワーフや人間とは違う人間を襲う怪物だ」
「たべられちゃうの?」
「そんなオニいなくなっちゃえばいいのに」
「テケリッ」
どこかで聞きなれない鳥が鳴いた
「テケリッ……」
「テケリッ……」
「テケリッ……」
遠くでも鳴いている?
その夜、黒く光を7色に反射する何かがバスケットから溢れ落ち扉の隙間から外に出て他の30を越える群れと合わさり闇に溶け込んで行った
「テケリッ」
「テケリッ」
「テケリッ」……
次の朝、森から
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