第4話花びら

カリカリカリカリカリカリ


その人物は、「お父様」であるーーだが、産まれてきた子供の世話を一度も見たことはない


ベールで顔を覆っているのは、「お母様」である、こちらもーー子の世話を見たことはない


二人とも、家では自室から出てこないーそれどころか、母親に至ってはベールを脱いだところを見たことはない


子供の世話は必然、代理母、女中メイドや、執事といった存在になる

子供、二人に対し、常に大人が6人、もしくは8人がかりである


ーーそして、フランス料理を白い大理石のテーブルで食べる

「お母さんね、今日あなたが、お仕事で会う人とお話をしてたの、あいにく「一人しか会えなかったのだけれど、なかなかよさそうな人だったわよ」

「そう、どうでもいいーーそんなことより自分がどうするかだけ」


娘でありーー長女でもある、少女はーー生まれてこの方、「他人」に対する興味がない、むしろ規則、ルールをこよなく愛し、何事も一番ではなければだめだと

自分で、自分を戒めている少女である

「お姉さま~もっと気楽にやれば」

次女であり、常にサイコロダイスを手放さない彼女はお仕事に対し気楽な考えでいる


だがーー二人とも、「残骸」を「捕獲」するという考えではない

撲滅ーー殺すという考えである


武器は「カラシニコフ」が姉

妹はというと、「改造版スタンガン」

ーーそのどちらも、普通の人間に対する「殺傷力」という側面では、性能を保証されている

とくに、「カラシニコフ」は、様々な戦場で使用される、銃だ


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地下の、特別室でーー人形を模した「的」に弾丸を充てる

ーー「義務」だから、殺すのだ

アメリカにも、それどころかヨーロッパにも同じ「洞窟」がある

ーーそこでは「捕獲」は科学者サイエンティストに引き渡す時だけ


大半は殺すーー冷静に何の恨みもなく、ただ邪魔だから殺す

だん、だんーーつぎつぎとハチの巣になる「的」

そこに、何の感情も、感傷もいらない「あてる、だけ」



一方の妹はというと、こちらは高速で動き回る

早いのではない、軌道が読めないのでもない、読んでいても

超高速で接近し、スタンガンを充てる

サンドバックを一瞬で「燃やす」--ひとなら「即死」だろう


「にひひ、お姉さま「うん」「「行こうか」」


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