「The Moon」

I know that over there,

Behind the crescent moon,

There waits for me, somewhere,

One I shall meet full soon.


われは知る、あのかなた

三日月の向こうのどこかに

われを待つ人あり

すぐに出会うべきだれかが


               by W.T.ホートン 老師さま訳



二十六夜を迎えた今日

このタイミングでO∴H∴の更新内容が「(三日)月」だったので

ちょっと驚いた

今回の解説はクロウリー並みに辛口批評だけれど

それは仕方がない


私は絵の感じよりホートンの書いた詩のほうに惹かれるものがあった

特に後半部分が心に残る

今の私にとっては

待つ人というよりも 待つ出来事

今の私にとっては

出会うべきだれかというよりも 出会うべきなにか


月は流動と反流動の支配者

不安や不満 虚偽の象徴でもある

明けることを知らぬ夜 かぎりなき迷妄などと言われる

逆にいえば

明けることを知る夜 かぎりなき沈思黙考になるのかもしれない


私は夜が好き

真夜中が好き

闇のなかで過ごすのが好き

夜は眠っているのではない

夜はすべてが無になるわけではない

明日のために なにかが始まるための時間

明日昇る太陽が復活のために準備をする時間

静かでありながら力に満ちる

そんな時間のような気がする


空には明け方まで残る月

それを思い描きながら

そんなことを思った…

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