「Purgatory」
知っている
息をひそめて見上げるサファイア色の空を
闇夜終わりを告げ 明け染めるその瞬間を
ゆるやかな静寂のなかで明けの明星の見ながら
何かの懐に抱かれたまま迎えるやすらか朝を
ダンテが見ていた空が見えたのだろうか
一瞬にして
ドレの挿絵がモノクロからカラーに変わる
眼の前ではなく 脳裏に
私は「煉獄」の意味を理解していなかった
山の頂を目指す亡霊は無限の苦痛を強いられているのではない
頂を目指しながら 自分自身と向き合うのだ
自分と同じ人間が二人いないように
「道」もまたひとつではないのだと
向き合うことができれば「浄化」がはじまる
いま 私は煉獄山の中腹にいるのかもしれない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます