The Book of Psalms

砂樹あきら

「風のはふり」

君の翼を手折る何かに

僕は君を受け止めようと走った

君の体は僕の腕をすり抜け

僕の頬をつたう涙のように消えた

君の笑顔も

君のぬくもりも

君との想い出も

一瞬の後悔とともに

永遠の苦痛に生まれ変わった


闇夜を照らす 月明かりにように

無明に差し込む日の光のように

僕を包んでいたものは

失われてしまった

僕のそばにいた君も

僕を導いてくれた君も

もう この世界のどこにもいない

もう 巡り会うこともできない

もう 君には僕の声も届かない


僕の叫びも

僕の想いも

僕の存在も

一筋の光もなく

永遠の闇の中を彷徨ってる…

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