03 不発
すると、先程まで威勢が良かった男が途端にうろたえはじめた。
「うっ、嘘だろっ。まさか、俺の首輪をっ!」
「来世があったら、次はもっと賢く生まれてくるんだな」
俺はにやりを笑いながら、モニターに映るそいつが爆散する光景を思い浮かべ、起爆スイッチを押した。
だが、爆発は起きなかった。
「何だっ、一体どういう事だ!」
同じ部屋にいる他の者達に尋ねてみるが、誰もが首をふるばかり。
原因不明の不発。
「くっ!」
私は歯噛みしながらもフォローする事にした。
「なんてね。驚いたかい。一度は見逃してやるが、次は本当に爆発させるから、覚悟することだ」
ギリギリと音がしそうなくらい、歯ぎりしながら、マイクの音声を切った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます