『ひたむきダッシュ①』
『ひたむきダッシュ①』
「……」
「……」
「……
「……はい」
何方も揃いの
それら
背を預ける立ち姿が機体腹部の
先まで
「……」
「……」
——
手持ち無沙汰の青年では二本の指で作る
(——…………)
その『透き通る
次には見上げる
(…………"
よっても『色の出会う場所』で景色は『
しかしなれど、"境界を見定める青年"で『
("辿り着きたい"、"成りたいものの理想"、"叶えたい夢"のような……そういった『
「……」
("自分"には——……現状、"それらしいものが見当たらない")
先日に開かれた茶会で『
いや、上述のそれに加えても以前から交友のある者共で『思想』や『信条』やの『行動の指針』がある事実は『冥界および死の創設』や『見果てぬ探求に出る』など『並々ならぬ決意がなければ臨めぬ』と当事者たちの力強い言動にも知っていた。
よっても近頃に青年へ『夢の在り処』で再度に意識を傾けさせるに決定的だった出来事は『自身と同じく男性から女性の形へと変じる道』を辿り——なれど『苛烈で変わらぬ
(アデスさんでは『誰も傷付かない世界』のために出来ることをしようとして……イディアさんでは『"
(……性別が変わっても
即ち『変化への驚きや動揺をおくびにも見せず只管と戦事行為への最適化で研ぎ澄まされる戦神の意識』と——『変性を経てから未だに長く身の振り方で悩み続けては存在が不確かに揺らぎ続ける己』でも変性者たちでの対照的。
しかして、それら睨み合いに『敵対』しようが『味方』として側に立とうが悠久を経て色褪せぬは『神の持つ強烈な個性』を間近とする事実。
身近の者たちにはあって、『気に食わぬ
冥界でのかつてと同じく戦の舞台上に向けられた『戦意の鋭さ』に"水面を撫でる熱の恐怖"にも『
「考え事ですか」
「……少し」
「……」
目に見えても
思考に落ち着く場所を求めて『泳ぐ視線』に青年の不安を感じ取れば、対しての予測で以て視線の先に置かれた魔眼とも目は合い、横目で見合う形にも『確と待ち構えて』が恩師。
「……思い詰めても『我々が側にいる』ことをどうぞ、お忘れなく」
「……はい」
それ以前には『進路に悩んでいた自分がどうだったか』、『果たして本当の自分が
肌を震わす心地よい玉声からは過去に聞こえた同じ音調を想起し、その庇護者に確認して曰く『人としての青年の
外部からの観測に拠った現状の事実としても『青年女神とは【人として生きた記憶がある】と
「そうして『夢を
「……」
「よっても貴方は『周囲との兼ね合いに悩める自身』も"
「……?」
「自身の行動が如何に波及するかを慎重にも『失せぬ不安の
「……」
「
「……アデスさん」
「よってもやはり、
「……」
「『私にも出来ることあれば』と思いに応じる心もあれば、
「それは……」
「我が弟子とて、"青年自身を苦しめる"ことは見過ごせませんから」
「……はい」
『——我が友。間もなく我々で
だが、そうしての『【自分が何者で何を成したいのか】との偽り難い
「そしては、貴方と私で
「……」
「我々も
青年には恩師の掲げる『誰も傷付かない世界』の、それよりも『更に上の
剰え己の行動を導く理由が『誰かの助けとなれた自分に価値を感じたいとの利己的』であっても、そこで『【困っている誰かを助けたいのだ】という内なる衝動に嘘はない』と今にあるものを信じて。
「それは——"はい"」
「……」
「頑張ります。まだ、『頑張りたい』と思えます」
(——そうだ。今は兎に角、思うようにやってみる)
("今の自分に出来そうなことから"、少しずつでも目の前の
"確たる夢はなくとも多少に力のあれば誰かの夢を叶える
時に『自分のため』と意識しては、未だ見当の付かぬ自問に考え込んで手足の止まってしまえども。
それでも『他者のために』なら『その苦悩している状況を
「——うむ。では、
「はい……!」
「倒れても
「"——"」
よってもこれよりの目的地を再認識とした視界には
その濃色の
中からは薄めの化粧や運動用の軽装に着替えも済んで外へ、出てきた人の姿が『体を動かす前に装いを楽しみたい』とし、美神に教授された『気に入りの組み合わせ』を保存しつつ付け爪なども取り除いた後で日差しの下に現れ出でる。
「——では、フジョウさん。そうして練習の内容を決める前に改めてまた、話の方から伺わせて頂きます」
其処で周囲に多く人の気配もなければ、青い空に映える上等な
その大陸の全体は実態として外より見える
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