『約束を探して①』
『約束を探して①』
『——間もなく
中継に映る艶やかな銀色の女神ソルディナが祭事期間中の『特別応援アナウンサー』としても声高に
『
その天空や水面に光の投射される映像で画面の横や下の部分には『【ネオ・ニュー・
『そうして残るチームで要注目は先日に恐れの多くも"
「……」
『インフラ
『【交通安全】に【火の用心】を歌いながらも、
続いて学徒たちが足を止めても地下の暗所に流し出される過去の記録映像では、背景に海中の映る研究施設で白衣の所員らに囲まれながらも、その人の輪の中心で『テープカット』の式典を先日に執り行った王たちの姿。
『さすれば最後に賭けへと興じるのも今のうち! ベットの判断材料としては今日も今日とて各チームの活躍を一例に御紹介をば』
「……」
『筆頭の最高権威者によっては、中心大陸テノチアトランにあった
『大きく投資を受けても一新の此処では【水辺の環境や生物に関する調査や研究】、また【生物保護や治療など
そうした『人間社会へ真っ当の振る舞いも出来る大神の光景』へは、光る
「……」
それは世界の秩序に
紅の魔眼を持つ彼女で告知された内容に虚偽がないことを自身の俯瞰する裏付けでも認めれば『敵情視察』も、そこそこに。
「(……よし)——
「……了解です。下には私と女神アデスも控えていますので、万一の時にも安心を」
「はい」
そうして赤目が見守る先には作業中で声を掛け合う者たち。
大神が
またその友の『忍者』めいての友を眺める女神が『美のイディア』という作業の監督役で——彼女たちの現在は学術都市フォルマテリアの手伝いで地方に発掘された『
「それでは……少し失礼して、ネットに身を預けさせてもらいます」
「……」
「……」
揃う三者は揃いの黒き
形でも
されど、その実で『最も小さく古い老婆』に率いられる女神たちで『化石を運ぶ』経緯は『人の集住からの
現地に曰く『
その全てを掘り出しては飲食物を配布しながらも無料で引き取り、それも『折角に全体が揃っているなら』と『化石の研究に他の人間が使いたがっていた学術都市の場所が安置に適当』との移送に収容を済ませる所であるのだ。
「……それにしても、何とかメインの展示室に収まる大きさで……過去には本当に、"このような生き物が地上を"?」
「……そうですよ」
さすれば、当博物館で一番の広さを誇る展示室。
作業の仕上げにも仰ぎ見る高所には『翼ある
その編んだ目が薄く鑑賞を妨げずとも細かく頑丈でもある『セーフティーネット』を『対重量の試験』として水の青年の玉体で寝転がり、見上げる恐竜の『視界を占める頭骨』に周囲で他に人の姿もなければ
「かつての地上を
「あ……では、翼みたいなのは
「ええ。今に翼で広がる
「……"アデスさんは実際に見たことがある"と?」
「はい。"この恐竜の時代にも私という女神は星を歩いていましたから"」
「……やっぱり、アデスさんも凄いですね」
「謂わば私とて『
そうして目の前の
("…………")
されど、素直に『
「……そうしたら、アデスさんのくれた
青年で一服に過ぎ去りし時を思う鑑賞を楽しんだ後に"残る長命の女神"へも掛ける気を思い出さんとする。
「——これが終わった足でも宜しければ、さっき博物館の横に見えた『
「……"
「それこそイディアさんがまだ見ていないものなどあれば良いのですが……自分も少し『情熱の注ぎ込まれた結晶』のような物には興味がありますので」
「……『博物館と美術館を併設する』とは一つ、"興味深い試み"です?」
「"?" は、はい」
すると、声を掛けて提案を持ち出した青年。
単に『美神へ良かれ』と言い出した後で『何かデートの誘いみたいだ』と気恥ずかしく思っていれば——『私は?』と無言に迫る恩師の圧には『もちろん一緒に』と目配せしつつ。
天井から床へと降りた先で再びイディアに顔を向き直れば、其処には時偶に美の彼女が見せる『
「恐らく『両者に展示される物の比較』からも
そうして『友に視線を注がれている』と気付いた後では往々にして『模範的な明朗の笑顔を作って見せてくれる』のが美の女神の普段からする所作であるのだが——やはり、今日という日には表情の変化が見て取れるものではない。
「……いえ。なんでしょう? 『だから
「……?」
「『
「……大丈夫、ですか?」
前髪からの異彩も明度を落としての『色の無い
加えては物言いも、何処か不明瞭に。
平時の彼女なら未だ内に秘めるのだろう洗練されていない『考察中のような言葉』がそのままと外へ。
「……?」
「……思えば、ここ数日はイディアさんで『ぼーっ』としている時間が多かったようにも見えましたけど」
「……そのようでしたか」
要領を得ない意思疎通も表に出されれば、毎日のように顔を見合わせている仲の青年でも『心配』が率直な疑問として口に出さざるを得ず。
『——アデスさん』
『単に"
『それは……"大丈夫なもの"なんですか?』
『はい。私も
『……』
『よってからには我々で、【尚一層の思慮に富んだ協力を彼女へ】と』
『……分かりました』
「……でしたら私で僅かとも
斯くしても青年自身よりも遥かに『神の状態』へ通じるだろう大神に確認が得られた
「しかして、それ自体は多く皆にも珍しいことでなければ、私の過去にも何度となく前例があったことなので深く心配も要りません」
「「……」」
「
あくまでも
「ならそして故には『再び探求の道へ戻るため』に視点を変えて他のことを試してみるような……それこそ『不調なら理解のある仲間の
気を切り替える実験が『青年の視点を借りた語り合い』へと
「つまり『私の求道に少なからず理解を示してくれる貴方』と、偽りない興味を言って『彼にして彼女の視点』からも『
「それは——勿論です」
「既にお時間を頂いてますが、これからまた少し色々な話に……付き合ってもらっても?」
「……構いません。自分のような
「……有難う御座います」
「……」
「……では、私から実を言って——真実を言って『
そうして気軽にも真剣と頷いてみせた青年に対し、『ならば先ずは』とイディアでも最低限の頷きを『謝意』と表せて。
次の『美の化身の
「今までに一度も——『世界の何かを【
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