『vs覇王少女③』
『vs覇王少女③』
「"……"」
「……(……『諸事情で女神の姿になっているようだ』とは、聞いていたけど——)」
神らの起こした
(——それでも『
事前に恩師から『形態の変化も今は
彼女が自身の
「"……"」
その女神は今し方で『川水』を目的に毅然の歩みを進めていたかと思えば、不意に立ち止まり。
けれど、先ず間違いなく『
一方の前では『鉄騎士のような仮面』をした者で『青年女神との直接の対面が許されていない』という理由でも阻まれる
しかし、
ならば『
(実際としてあるのは……"恐ろしく静かな
暗黒に対する光の王の『少女性』への解釈によっては肉厚に。
よって弾けそうにも、今は
淡い白か紫の『蝶』のような装飾をふんだんにあしわわれた下着も透けていれば『何か奇怪さ』が増して——だがも『気を取られるな』と、対面の意識で再三の忠告を言葉にする手間さえ惜しんで大きな油断の挟まる余地はある筈もなしに。
「"……"」
対する黒衣で『相手が何者であるか』を確信的にも思いながら様子見。
立ち止まった神で未だ殆ど武闘に移る気配なく、しかし開始からの数秒に自身との対角でも同じく『人の参加者が蹴散らされた事実』にも今更の棒立ちを訝しむ構え。
(……仕掛けてこない——)
そうしての
既に上述からの警戒心ばかりが先立って、『常なら素性や力量が分からぬ相手には撤退』との定石を意識し過ぎる余りに『気の
(——"なら"!!)
斯くして、"踏み出す一歩"も自ずから。
初手から人を流すには十分な
「"……————"」
場外へ押し出そうとする決意の一撃からは先制となる流線を水で放って。
互いの間に進む冷涼の軌跡は秒に『宿敵の身へ届かん』とし——だが、間もなくに対応の動きを見せ始める『戦の神』でやはり、これ迄の参加者とは一味も二味も『
(————"
動作で川水が力の放出に腕なぞを弓の如く引いて見せた瞬間で銀の柱が燃え出す——燃え出して、迫る水流へは内部から起こす対抗の火炎。
周囲に展開する『薄い羽衣』のようにも『風の気流』を纏い、上昇する『熱』が水と触れて齎す『蒸散』によって先制攻撃の勢いを減衰。
水の量自体も周囲から減らしての
そうして、それら先を見据えていた流麗の
("
今で
(……"?" 何か、周囲で
実態として敵の攻めは『気化させた乳糖』からの一手。
ならばそして訓練を受けた以前に素の青年は『
(——しまった——)
即ちが後手に見えても巧者から作る——
先の腕の振りによっては煌めく粒子が一度は火炎の熱に溶け、風に載せられては斬撃としてを移動して迫り。
水の『物質を良く溶かす性質』も利用しては敵の
("
"相手を打ち負かす為の戦略"が鈍重な青で『先を取らされた』と気付いた時には流れで既にもう遅く。
結晶が溶けるまでに放たれる一瞬の光が『
即ち『再度に形作られた結晶構造の面が光を反射』しても、其処に展開されているだろう『透明な水の防御範囲』を見極めてからの攻勢が——"
「"——"」
(——"
(これなら——い、いや!!)
既に水の防壁へ襲う左からの
("速すぎる"——"
勢いの甚だしく思えば、然り。
真打の相手は『息の切れぬ』存在。
随時に呼吸などの間を必要とする『人との戦』が生半可に感じられる程の差のあって。
一方の『
躊躇なくの神が『
(これが、本当にっ——"
受け身の青年で考えても『攻められて主導権を握られた事実』はどうにもならぬのに。
驚かされても打開策を練る暇を与えぬのが『純なる戦意』に研ぎ澄まされた刃。
腕の振りや足の振りが辛うじて揺れる周囲の水気から分かる程度にも、何か間を置かず撃ちだされる『砲撃』のような圧が神よりの熱気を伴って迫るのだ。
「"——"」
「——ッ"ッ"! ぅ——っ"!!"」
「ふむ。聖剣の振りが齎す気の動き、その圧は気圧であっても『ソード・プレッシャー』の『
だが、川水で失態を恥じている暇もなければ、足の止まって連続攻撃に縫い止められる身でも微かに動かせる口からの抵抗。
面頬の牙の模様の隙間より噴き出す
「『聖剣』という己を打って響かす
川水女神で単純な出力の性能的には上回っているようだから水の防御膜で熱を低減させてダメージも減少を可能としつつ——それでも相手とて無限なら絶えぬ熱を持って『消えぬ炎』が水に打ち付けて
単純な『性能の力比べで押し負ける』のなら、『抑の押す機会を相手に与えなければいい』という『弱者の
「——"!" ——"!" ——"!"」
故には気炎を噴かれる青年の方で、何時だって敵方からの熱で『
「ぐ——ッ"、ッ"! (完全に、先を——っ! このままでは——!!)」
それら『身動きだけでも
「極神同士の戦なら『神の見えざる無敵』——平易には『よく分からんが
その『防御』に役割を固定された川水と。
合間を見て水の這った舞台上を『液状化の沼』に変える罠も足場へ流し込む熱拳で即座に乾かして『攻撃』の
「それら極端を例外として今は話題の外に置き、基本の長引く戦が今のような『
「『川水』では常に"
高みの見物に眺める頂上席で何やら神王ディオスが『解説』を始める気になってきた。
「それら昨今では各種創作物に語られて、詳細な呼び名こそ異なれど
「取り分け『バトル』の要素を一つの主軸に扱う作品では『フィールド』や『
「……」
「『己にとっての最適な時間に空間の用意』は、つまり『環境条件を自ずから整えて常に
武舞台に暴れる戦神と酷似の銀髪を持つ男神の姿は言って。
その横には正しく上述の神王ディオスが玉体成形の参考元とした大神ガイリオスも『男神概念の始祖』として黒の髪色は兎角に等しく体格を揃えられている。
「また『己にとって都合良く』は同地に居て『都合の悪い相手に』とっての『不利』としても優位の流れを作り出し、『意に沿わぬ』を『異物』と判断して『取り除かんと働かせる力』が……結果として空間の支配者から『気圧』や『水圧』のよう目に見えるダメージとしても攻勢を掛ける」
「……」
「……」
「『
一応に『神殺し』を目論む自身の子たちへの再確認としては、席列の段で下にいるプロムへ視線を投げるよう。
"創造主の力を示す意図"もあって物言いは下方に戦う者たちと同系統の神である大神らでも発言内容を実践して見せる様。
「そうして『張り合う実演』。吾が適当に『
「戦況が大きく動くまでの、『神の
「感謝する。ならば早速と掛け声は『
「
「さん、に——"いち"!」
「「"
「……」
「……少し、息が合わなかったようだ」
「……考慮すべき速度や質量の多くあって致し方なし。その『
大柄の二者の間で互いに開いた領域。
掛け声の
「『何処ぞの魔王』と『神々の王』ならば明暗のハッキリと分かれて更に分かり易くもなるだろうに」
「……」
「『
続く言葉の矛先は隅で美の女神と共に『未熟の青の苦しい戦いぶり』を
「しかし、現に大いなる神の押し通す常識となった実物では——片や『私以外は生きてなりませんフィールド』と」
「……」
「そしてもう片やの吾は『吾と、その子たちは生きているぞ!フィールド』とで——常日頃に
「……」
「かつては『
「……」
「振り返ればつい昨日のことのように懐かしく……我ら連合で『自分たちは
「……」
「敵で『語る
「……」
「兎角に『相手を自分の法則に沿わせて呑み込み』、上回っては『
返答のなくば、無視されているのか。
抑の暗黒で聞こえるようにしているのかも分からぬが、
「前任の持っていた要素から使えそうなものを取り出して
「それなら『
「「……」」
「よって
「……女神。我が友の『流動を阻害される
「"
「……」
「その押し付け合いで敵を圧倒して上回らんとするのが『張り合う』ということ。その様は
そうして広く『言語の祖』でもある大神からの有り難い突発の授業も終われば。
交差する視点も現下に張り合う
「即ち『自身にとって最適の世界法則の押し付け合い』は『
「"——"、"——"、"——"」
「っ"、、く、っ——ぁ——(それでも! どうっ、にか——)ッ!!」
「『弱み』だってそうとを感じさせずに『強みを押し付け続ける』のが——今も"
("自分の流れ"を——作らないとっ!!)
実際として競う神と神で各位に個別の世界観を創り続ける『青』や『赤』の粒子。
水を操る神では『流れ』を創出する力。
己の内に湛える源から『分子』や『原子』やを微細にも溢れ出させ、その最も得意とする形態が『水』。
自前に産出する物を狙った時空で現出させれば既存の物質にも水から繋ぐ水の伝いに干渉からの操作はそう難しいものでもなく。
厳密には永久機関で『己が一つの起点となる力』でもあって、神の意によって向かう先も自由自在。
創る流れの始源から『上より下に』向かうようにも、内心に描いた予定通りの動きを支配下でさせられるのが『流体操作』の神秘であり。
「"——"」
「っ、っ——っ"!!」
けれど、今に燃え盛る眼前の炎。
詳細な水の防御位置を探るようでは左右から、上から。
時には舞台の下からも足踏みに流し込んだ熱が物を溶かした『溶岩』と迫り上がり、その間も拳や蹴りの圧だって絶えず。
対処に追わせては、難しく考える暇も与えずの赤き
戦の神でも己の信念を貫かんとして、その世界観に『迷い水の入り込む
例え出力で劣っても戦に臨み、また『手を抜く余地もなし』の確固たる判断がより密に、より速く、より攻勢で厚く——熱く!
(少しずつ感覚が——"
熱が風を起こして巻き上がる
水から水への間に邪魔な物の増えれば波の指示する伝導効率が下がり、下げられては先端へ伝える動きの
「"————"」
対して神の炎は水の冷温さえ燃やして消えぬ。
動きだって『先の先』を明確に持って波状。
動作の終わりで自らに迫る反撃の水を『起爆剤』として利用し、敢えてに熱で触れては爆風に乗った上方からの急降下で縮める距離に踏み付けの連打。
「"——"!"——"!"——"!"——"!"——"」
「ぐ、——っ! こ、の"……っ!!」
黒髪の背後から伸びる水の触手も届く前には急上昇の熱で爆発や上昇気流に回避。
してやられる方の女神で『利用されるぐらいなら』と水を消したくても『青年は水』だから。
例え防御を下げても『只の個体の水分』で何をするにも
("どうする"——どうすれば)
よって無情にも続くのが主導権を握られたままの不利な流れ。
振り乱れる銀の髪で爆ぜながら方々を飛んで、近付いてきたと思えば既に離れて遠距離からも分厚い風に水の防壁を引っきりなしで殴られるかの『ボコボコ』と沸騰にも似た音の連続。
それら研ぎ澄まされた
けれど、その『中断』や『離脱』を狙って足掻けども——水を向かわせる先では新たな動作の起点へ攻撃の利用される『恐るべき技と手数の多さ』が『歴戦の差』を嫌でも『心身の重み』として感じさせて止まないのだ。
「川水でも膨大な気の壁があって、しかし『自身がどう動くか』ばかりに気を取られては『相手を見ない』で直に
故からに打開策も示せなければ、王の指摘通りで現実味を帯びて行くのが『敗北』の未来。
青年から巧妙に狙いを外した拳の二振りが至近距離で気を削り、『暴力の風』に晒された者で気圧されての『尻込み』に腰の退けた瞬間。
押される状況を青年自身でも『変え難い』と強く思った時には、もう——『
(自分は、どう————)
懐に潜り込んだ相手を『押し返さん』との水流を裂き——爆発に加速する鋭い炎熱の突き上げ。
「——ッ"! ……は……"」
「"——"」
間の空いた腹部の、中央にある窪みが正に通常の人体であれば急所にあたる『
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