『Gale! Blast!!⑦』
『Gale! Blast!!⑦』
「しかし、制限でよく見えぬが——まさか本当に元が『光属性』でも『
それも『三本の首』と『一対の巨大な翼』を持たされた機体。
加速器の奥の歪む空間から『惑星の地表へ進み出よう』との眼差しに光輝が巡る——
「っ——! 真偽不明なれど!」
「今は隠蔽効果も働いているとはいえ、やはり星の内部で『銀河三つ』そんなものが炸裂しては! 不味い!」
「そうなれば俺で責任を取らされる! 『腹を切って詫びる』どころでは——」
『そうだ。吾はね、プロム——【敗北も知りたい】んだ』
「——あ"!? その口振りもさっき聞いたぞ! また忘れたとして『宇宙の介護』など御免だ!」
『これまで様々な勝負で多くの敗北を喫した。【あんな負け方】や【こんな負け方】も沢山と実際に経験をして……けれど、未だに納得のいかないんだ』
その輝いて漆黒に龍装機体が吐く光の激流。
プロムという神で身に受け止めて『反発』に抑えていなければ忽ちに溢れて近場の星も壊滅的被害を被りかねない無限の勢い。
『だからこそ、吾が【暗黒】と出会って、奴の脅威を身に【初めての震え】と共に知ったあの時は……"歓喜"したもの』
『遂に
「構ってやらんからな! ——えぇい! "こんな
よって星の終わりかける局面で咄嗟に『場の責任者』として『盾』の役を買って出たプロムでも、今は自身が受け止めていたとして『相手も永久機関なら動作を止めねばならず』との自明。
「だから、ワイゼン! 『外へ出る』ぞ!」
「了解」
「『兎角に大きければいい』とのものでもないが、『維持管理の
よって知性の神々では先ず以て『場所を変えよう』とする。
続けて——『それでは【カップの合わせ】に掛ける手間でも宇宙が出来る。いや、現に【世界】の吾で自らの
「けれど単純な比であって『銀河の複数』を、例え『流れ弾』でも『一つの星』へ流すのさえ万一で不味く——"
高位にある『光』は
直前では背後に立つ知友の手を己の肩へと触れさせ。
「細かな演算は任せろ」
「乗ったな! 後のゲは放るとして、だったら————"!!!"」
用心深く備えた補正支援ではワイゼンを肩に乗せての銀河遠征——"開始"。
『————行くぞ————!!』
合図の掛け声を終えては、上下も左右も逐一に定義の必要ある宇宙。
膨らむ己の巨神としての玉体を『床』とも『壁』ともする神は人の知る光速を優に超えて破壊すべき対象をも背負った。
『——ここまで来ればよいであろう。後は【花やぐ星】を背後とするのみ』
既に背負い、運んだ。
ひとっ飛びに幾つもの既存天体を飛び越えて、水の惑星から遥か遠くへ連れ出しては——これまで受けていた銀河級もなんの。
『我が身で【壁】とも相成る。穴のないよう見張りを頼むぞ』
友と交信するプロムで"世界神格たる大神"の流派を色濃く継いだからには最早と問題になる規模でもなく。
寧ろ『突然と標的を見失った』龍の機体で『背景に薄く輝く恒なる光』としてしか彼の男神を認識できず。
よってからに
「……敵対象のデータ取得不可。"結果からの逆算のみ"として、それも大きく情報量に制限が掛けられている」
『それも仕方のなきことだ。【真意からの忠誠を誓わぬ
即ち『危険物に対処する』にも『光』や『闇』でその
ならば、今もデータを取り続けるワイゼンで知識の神たる観測者が記録を取り続ける——『
『よって任せるは
「"……"」
『今のお前で【半神以下】と【銀河三つ】にどれだけ規模に差のあっても"
「"……"」
然り。
ならば後は『暗黒との戦』を知って今の『接敵を許された神』へと丸投げ。
『折れても未だ【
黄金に煌めく星幽巨神の腕を『滑走路』の如く滑り、飛び出される神。
久方ぶり且つその女神の身では初の『宇宙戦闘』か。
「"……————」
殆ど浮き上がる世界に放り投げられたような形で、乱れる銀の河の如き熱髪。
後ろには『真の銀河』たる『敵の機影』のいて。
敵の熱源を認識したその銀河龍の機械は星砕く牙の一つにも足らない『女神の小型』を油断の余地なく此方も眼へ『敵』と認めて捉えるが——"向かう神"でも
巨大化した神の輝きに包まれる宇宙で『睨む三つの銀河』と『目隠し』がの戦い。
相手が『非生物』で、正に『原子の力』で光り輝く『明確な脅威』であるからには『初撃受け』もいらず。
「————"!"!"!"!"」
仕掛けては、凡そ『人』の大きさから見上げるどころの騒ぎでない『果ての見えぬ海』が如き『光の熱く厚い壁』への挑戦。
その明らか無謀とも見える試みに『
「"————"」
この女神は纏う赤に燃えても
だが、如何に使い手が『動じぬ練達』であろうと今に『使える道具』は多くが『人に下賜する物』として扱いやすくとも『対銀河戦闘』までを想定しない刃。
よって、それでは如何に駒が回転しながら振り回す名刀の数々とて銀河からしてみればの『
「『
更に大きさに差のあれば、より小回りの利く神で仕掛けた先手にも巨大な敵の遅れて来る
巨神の肩から戦況を俯瞰して不可視の暗黒に遮られても可能な限りの観測に努めるワイゼンが呟いたのを先として——当然に敵機でも『襲撃を確か』と感知して『人から見たダニ』より『"
「だとしても、進む様子からの『重さ』が
暗色の龍で『小型の敵に効率よく対処する為』では機体の翼から『飛び出る
「"——"」
その宿す無限の支える質量には推進剤も十二分と、
女神の肌を美白に照らして影を作る"新規の光源"は、乙女の柔肌を今で常に外敵の熱から守る
『どうだ? 今のお前の性能で【幾つもの天体を束ねるような攻撃】が受けきれるものと——』
目前と迫る脅威。
内に動力源とするパワーをそのままエネルギー放出兵器に転用する球状の多数が。
下部に空ける穴で正しくが『凝視する目』のように一斉と女神を——うねらせる身から離した後に収縮する光で狙い、襲う。
『——おお"』
ならそうして、当然と今や半神なら所詮で『星の極一部』にまで格落ちした神では『牙剥く星の力』へと対抗も極めて困難に——いや、困難どうのではなく。
『それは——"
例え全盛期の五千兆分の一より弱く成ろうとも、やることは変わらない。
何かが変わろうと、"そんなことは関係ない"。
未だ『炎の絶えぬ
『【
離されたようでも跳ねては直ぐ様に人への方便としても『
また別の二振りを己から引き抜いて燃やし、膨張によって拡大してから逆手に備えれば『雪上スキー』の如くが何と恐るべき
こうした時の為に先を読んでも肉眼で見て切る間のなく迫っていた
「"——"」
火事場の中を涼しげと、
その力の波動の利用がビームからを跳ね飛んで、また別のビームへ。
「"——"!" ——"!"——"!"——"!"————!"""」
その繰り返す先には本体である三つ首の龍へと流れの
当然に武器を脆く使い果たしても、まだ余る物は即座に引き出して使う。
また滑るビームで溶け続ける足場のボードも自然と『融解した部分』が『上』に回り来るよう——。
来た
そうしてまた『敵の攻撃に溶かされては——』と、一連の『
その『
『そうだ! "敵が強大であればあるほど燃え上がる
『格は落ちても戦の神で結局は見えている。【己のやるべきは戦い】、【勝利を掴むのを自身とする道】』
「"————"」
『半神以下の出力に落とされても、ならば【敵の力を
他方で『厄介な小敵』に業を煮やすよう咆哮した龍機体は翼からの光を分厚く、一度に羽ばたき距離を取り。
宇宙で多くの天体を巻き込みながらの『突進』が翼で女神を打ったと思えば——敵機の質量と破片の粒子摩擦に挟まれた筈の銀髪の沈黙したように見えた暗色から"溢れ出す炎の
「————!"!"!"」
奪って次第に大きくなっていく自身の火力で削る。
先の突き進んだ攻撃の威力も後退しながらで殺している、緩やかにも膨張を続ける剣が止まらず削り続けている。
だがそして武器で大きく成ろうとも、しなやかなる玉体で動きは加速。
「"————"」
削り、削られ。
直して、鍛えて。
熱が己の一挙手一投足に吹かせる
自身の『星の一部』たる力で敵の同規模を。
繰り返しては『
「——"、——"、——"、——"、——"、——"、——"、——"」
かつてと違い『
一息の『村落』を吹き飛ばす規模を重ね『都市』を滅し。
休みなく『都市』を吹き飛ばすそれを重ねて『国家』を滅し。
また『国の崩壊』を繰り返して何時しかは『陸地』を、『陸地の壊滅級』を重ねて『一つの星』で『核を砕く』のだ——それを続けるのだ。
「"——"」
だからこそ、見えている。
"戦い続ける"果てで『勝利の筋道』が。
生まれて
今とて事を終わらす戦闘神格に
「……
『何処であっても無駄なく、【
故には次第と『究極始原』にして『中核』の役割を持たせる『聖剣の己』で
神で『負ければ終わり』なら、『戦い続ける』ためには勝たねばならない。
故にの『戦い』、『勝つ』、戦って、勝つ。
"
その繰り返す『無限』が『戦闘に最適化された神』の在り方——"
"そんなものは知ったことではない"。
「——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"!"」
比較して圧倒的質量の波にも負ける訳がない最高の老兵で紅蓮に
狂う細腕の玉体が今や
両断に。
その星系爆発で弾け飛んでは持ち手で即座に再生される剣の振り、『無限に返す刀』の攻勢が『物を保持する』とは到底に見させず。
繰り広げられているのは『翼爪の刺突を繰り返す銀河龍』と『燃えて腕の止まらぬ少女』で素手に殴り合うような攻防の"
「"——"!"——"!"——"!"」
もし敵の攻撃が直撃すれば『それでも構わぬ』と、報告を受ける依頼主は『極神の死んで好都合』の神より制限が課せられても特に加護が与えられている訳もなく。
よって『神王からの歪んだ祝福』と『単身聖剣』で挑む重大な危険でも、紙一重に頬の横へ『渦巻く銀河』を通過させ。
続く『
右往左往では質量で大幅に上回る敵の動作全てが『星砕き』の衝撃波でも、仮に同時と動いては届く
女神では重ねる有効打で以て砕き、砕いて、未だに手を止めず——既に滅した恒星級は数百億を超えた。
「————"!!"」
そうして今なお止まらない。
星の一つからは、また別の惑星規模へと『村落級』から着手して一つ、一つ、一つ。
進行を阻止せんとする迎撃に対しては蹴り上げた『斬撃放散型』の聖剣に敵からの光線を受けて流し、危険な火花を散らして回転する其処へ眼力で与える『周囲拡散』の術式によって遠隔誘導操作の小細工らを撃破。
また『邪魔を退けたならば』と『惑星の複数』から『恒星』へ、『系』をも滅して『次なる系』へと——
「——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"」
再び狂った絶技に走っても、向かい来て寸前に躱した
紙の端で切り裂いたようなその隙間から赤色の漏れ出しても——その開けた傷口から漏れ出る光の粒子さえ握って束ね、『新たな剣』へと緊急生産。
研磨されし『
やはり『
刻一刻と奪った力で洗練されて強度を増して行く神の
割れる己と敵機の双方から『
腕を複数本に囲む『輪』の形式で互い互いの響き合いが『振動を増幅させる共鳴強化』の新造と
「——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!" ——"!"————"!"!"!"」
そうだ。
惑星やも恒星やも、天体の破滅を繰り返せ。
千億を超えても繰り返せ——繰り返せ、繰り返せ!
戦い、戦い、戦い続けるのだ。
それこそが『永遠の闘争』!
神で『無限』に『自由』の
間もなくに『最も
「——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!"——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!" ——"!!"————"!!"————"!"!"!"!"」
模倣龍の翼先や分離体や三つ首の其々が乱射して作る『死角なき包囲』も滑り、時に光線の存在自体に奪う熱で穴を開けて。
"炎の
「"————"」
何時しか龍の眼の三対の内の二対を暗く『機能停止』とやってのけた女神の
跳ね上がっての静止から不足の力を補う為に使える周囲の物質を腕に添うよう加熱、溶かしもして、固めてもの『装甲』が『
散々に起こした
滅した恒星級は六千億を超え、残る輝きを上回る
「"————…………"」
練り上げられた一振りが宇宙に『
膨張で宇宙に『燃える聖剣の担い手』も凄まじく、円の形で並び立って浮上して行く聖剣たちに囲まれ、その描く『王冠』の如き中心に『聖剣の王』。
柱の周囲で
「"…………"」
仮面の見下げる眼下で、機体の瞳に色の残る最後の首を前に。
熱を持って蒸気の存在を許さぬ気炎に照る
いや、僅かに谷の隙間から
よって、勇ましくも顎を引いている。
前後不確の宇宙で『己の決める立ち位置』に、後ろ手の構える『溜め』で容赦なく生地を震わせても——。
「"…………————"」
向かう前方への『進路』も見え、後は『駆け出すのみ』と。
展開する粒子、波音を最高潮と高め————"
「"——————————"」
真向かう敵の最後の余力を振り絞る集中光線を渦巻いて遡る、滑りの肉迫。
戦闘強者の神で『使い切る聖剣』を円状に束ねて
「…………」
『……戻るぞ。【褒美を賜わすから
「……了解」
それが
星の生まれ
「"未知への期待"は次に掛けよう」
『……』
「
そうして『奇跡的』なら昼夜の併存する宇宙に『赤白く燃える
「"…………"」
だが、事実として
どんな苦境や不遇に遭っても変わらず、挫折したとして決して諦めることもなく。
ただ只管と『己の夢に向かって進み続ける理想の在り方』が——『
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