『見えざる厄介なもの②』
『見えざる厄介なもの②』
「——さいです。『神よりの宣言』があった今でも、今だからこそでも民の安寧の為に力を尽くさん〜♪」
「……」
「でないと
「……」
「安定の中で
「さいですね」
「実例では若くして
「はい」
「"曰く付きの人材"についても引き入れるかは兎も角に、先ずは周囲と当事者の安全性を確かめ、可能な限りで"存続"の道を探らねば」
「『教えよう』というのは分かってますから、
「は〜い」
遺跡の入り口周辺で身を屈めたり、朽ちた石壁を撫でるなどして人が安全を確かめる。
「……
「「……」」
「
その地固めを神秘で眺める機体の内部。
筆頭女神のアデスが配下の二者へと現状を説く。
「堅苦しいのが苦手でも『
「師弟関係にある二人の騎士は目当ての出身地からを追ってこの地に向かい、今に先回りをしていた我々の速度に追い付かれたのだ」
これまでの道中で食料の移動販売が許された時には『
「しかも、取り分けに前者は"最高評議会の一員"」
「実績として『
「では……『ジャン』の
「……"じゃん"?」
「『
美の女神が注意深くに覗き、外を映し撮る高解像度の画面。
師の立場であるジャン家のカワイ=ガルが『セノビちゃん』と呼んだ先の後輩に棒付きで渦を巻く
「——首元の
「
そして光神グラウよりの警告を胸に『人探し』へと来たれり女神たち。
同様に『人を探す任務』の騎士たちが突入前で念入りに周囲を調べる『遺跡』とは如何様な物であるのか。
「それでしたら、この先……"この地下"に続く遺跡の中に『
「うむ。我にて
「ではつまり、"その少年"とやらが『
「そう
「? は、はい」
青年で『困る者いて——ならば』と。
早速と中に進まんとした若い意気は、けれどで最たる問題に成り得る"曰く付きな現地"の説明で老師よりの間を置かれる。
「我が青年で遺跡に……明かして正確には『神殿』で"石像の残骸"は見えますでしょうか?」
「石像……崩れた、あの……"
「はい。補足しては今に経年劣化で崩れて三つでも、元は『
「……エクシズ?」
「信仰の対象は『地下深く冥界の神』の"異名"。つまり時を遡って過去の同地で呼ばれていた"私の別名"のようなものです」
雨中の外で過去には四角錐を交差で囲んでいた『多重の
当時の人々の抱いていたのだろう"心の働き"も草葉の
「……アデスさんは、"エクシズさん"でもあった?」
「ええ。言い慣れぬ音の心地よく。他には
その語られる内容の時代から地続きに立つ古い神性で
「それら『人智の及ばぬ未知の側面』を多く有しては、表す文字にも蛇の長い体が幾重にもあるようで」
「『
「間もなく我らと人の入り込む遺跡が暗黒の別名たる『女神エクシズの神殿』であるのだ」
そのアデスから廃墟に
不意に伸びてくる触手で指差す景色には人の姿が入り口の上に布で簡易的な雨除けを立て、"仄かに光を帯びる盾を構えては地下に進出しようとする様"のあり。
「また正直に言って同地。過去には『神へ生け贄を捧げていた
どうやら騎士団も周囲の警戒を終えては中への突入を決めたよう。
故には、鍛えられていてもその身に万一の危険がないようにも『
「ええ。しからば"青年にとっても後味の悪い結果"とならぬよう……我々で、人と人との状況を見つつも『気安くの喜劇的』に——接触の機会を『平穏無事』に終わらせん」
下に向かう長めの階段は目を瞑った青年を女神で背負いて、進む。
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