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2021年2月26日 09:58
我が師匠の一人、日向氏の解説が当たっていると思うので(長文です)。浮舟の物語は、一人の女を二人の男が争う妻争いの説話に拠りながら、薫と匂宮は決して浮舟に優劣つけがたい純愛をさし向けてはいない。「人形」である浮舟には、純愛の狭間で死ぬというような甘美な死は許されなかった。浮舟は、薫と匂宮の不審や嫉妬を撫でつけられて、斃れたのである。そして入水は、浮舟の「人形」性を完成させる道として、書かれたのである。女房が浮舟が「大海原に消えた」と言ったのも、浮舟が単なる人形でしかなかった、その死に際してまでも、哀しいまでの軽い表現になっている。ただ・・・まだ、簡単には終わらないのが、紫式部の筆。
作者からの返信
今回もとても勉強になるコメントをありがとうございます。大和和記先生の『あさきゆめみし』でも薫が浮舟を身代わりとしか見ていないことを浮舟が嘆くシーンがあったように思います。愛人として囲おうとしていますが、「大君によく似た」人形として、ということなのですね。紫式部のキャラ設定や構成力の凄まじさですね。
2021年2月26日 07:33
板挟みに堪えられなかったー。・(つд⊂)・。想いを寄せてくる二人の間に立つのは、死ぬよりも苦しかったのですよね。二人のイケメンに言い寄られるドキドキ展開。逆ハーレムを堪能できたら良かったのに。悲劇に向かって一直線です(>_<)
どちらかを選ぶと選ばなかった相手に申し訳なさ過ぎて合わせる顔がない。それも匂宮は薫の恋人を盗りたいだけ、薫は大君の身代わりと男子側が本気の恋ではない。巻き込まれた浮舟ちゃんが可哀想ですね。。。
2021年2月26日 07:21
浮舟ちゃーん。゚(゚´Д`゚)゚。本当に亡くなるかどうかはともかく、彼女自身はハッキリ死のうと決意してしまいましたね。二人の男に言い寄られるなんて聞くと羨ましい状況ですが、その結末がこれとは。ここまで思い詰めてしまう恋に、果たして意味なんてあるのでしょうか?(>_<)
フォロワーさんがご指摘してくださっていますが、匂宮も薫も本気で浮舟を愛しているわけではないのに、そのよこしまな想いに振り回されてしまいました。この3人のエピソードは本当に胸が塞がれますね。巻き込まれた浮舟だけが不幸に叩き落されてしまいました。
我が師匠の一人、日向氏の解説が当たっていると思うので(長文です)。
浮舟の物語は、一人の女を二人の男が争う妻争いの説話に拠りながら、薫と匂宮は決して浮舟に優劣つけがたい純愛をさし向けてはいない。
「人形」である浮舟には、純愛の狭間で死ぬというような甘美な死は許されなかった。
浮舟は、薫と匂宮の不審や嫉妬を撫でつけられて、斃れたのである。
そして入水は、浮舟の「人形」性を完成させる道として、書かれたのである。
女房が浮舟が「大海原に消えた」と言ったのも、浮舟が単なる人形でしかなかった、その死に際してまでも、哀しいまでの軽い表現になっている。
ただ・・・まだ、簡単には終わらないのが、紫式部の筆。
作者からの返信
今回もとても勉強になるコメントをありがとうございます。
大和和記先生の『あさきゆめみし』でも薫が浮舟を身代わりとしか見ていないことを浮舟が嘆くシーンがあったように思います。
愛人として囲おうとしていますが、「大君によく似た」人形として、ということなのですね。
紫式部のキャラ設定や構成力の凄まじさですね。