冬の階段と言えば、やはり「雪女」ですよね。古今東西はありますが、どれも一貫して遭難した人たちに悪さをする。でもそれだけではなく、雪女にはぐらい過去もあるのです。このお話に登場する、赤子を抱いた女性。彼女はその容姿や雰囲気から「雪女」と揶揄されていたことを、病院の先生から聞きます。そして、やはり彼女にも、悲しい背景があります。赤ちゃんを抱いている時だけ母親になれる――この言葉がとても印象的でした。素敵なお話をありがとうございます。